くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

麻耶雄嵩『痾』

痾 (講談社文庫)

痾 (講談社文庫)

あらすじ
忌まわしい和音(かずね)島の殺人事件の後遺症で記憶喪失になった如月烏有(うゆう)は、記憶をとり戻そうと寺社に連続放火。すると焼け跡からは焼死体が発見される。その彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」と書かれた手紙が届く。烏有は連続放火殺人犯なのか?名探偵メルカトル鮎が真相に迫る新本格ミステリ。

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想じゃ~!すまんの~!大金持ちのお坊ちゃまじゃ!みんな笑えよ~!
ゲンキ君::今回は麻耶雄嵩『痾(あ)』だガル!
亮人::麻耶雄嵩といえば京大の推理小説研究会の出身。ぶっちゃけた話、このお坊ちゃまと同じ京大じゃ!
ゲンキ君::そーら来たで来たで〜。京大?ご主人は、京大卒だったガルか?
亮人::京大を首席で卒業じゃ!
ゲンキ君::首席?!
亮人::麻耶雄嵩にもOB訪問で何度も会っておる!
ゲンキ君::OB!?
亮人::今回の『痾』も講談社から直々に送ってきよったものじゃ!お坊ちゃまともなれば、出版社から本が送られてくるんじゃ!
ゲンキ君::(ジャケットの裏地に縫い付けた「拍手!!」の刺繍を見せながら)はいはい、お坊ちゃまね。
亮人::君のような野良犬の使い魔とは生まれが違うのよ!
ゲンキ君::(無視しつつ)とうことで『痾』の感想に行くガル。この『痾』は、2019年の講談社文庫ミステリフェアで奇跡の復刊したもの!今までプレミア古本でしか手に入らなかったのに。ただし絶対に『翼ある闇』⇒『夏と冬の奏鳴曲』⇒本書、の順番で読まないと内容が繋がらないという高難度はそのまま。とくに『夏冬』がまだプレミア古本しか手に入らない状態。内容としては、『夏冬』で衝撃の結末を迎えた烏有さん、今回は冒頭からその前作の衝撃で記憶喪失に。まぁ直接的な記憶喪失の原因は、バナナ転倒なんだけど。このへんのオフザケすれすれが麻耶雄嵩マジックだガルな。しかも無意識下で神社に放火してしまうという夢遊病者っぷりも発揮。烏有さんもうメチャクチャで人格まで変わって本当に可哀想ガル。そして放火した跡地には身に覚えのない刺殺体まで。さらに並行してメルカトル鮎の弟子にされてしまう。この複雑な交錯。何人もの人死。烏有さんってもしかして死神?それとも桐璃ちゃんが死神か?そもそも平気な顔して烏有さんに寄り添ってる桐璃ちゃんも、前作を考えると不気味だし。とにかく曲者作品だが一時も目を離せない吸引力のある物語だガル!!
亮人::何を必死に読書感想を言ってるんや?僅かな金に、命賭けるな~、ゲンヤマ~!
ゲンキ君::ご主人の代わりに感想を言ってるんだガル!(ジャケットの裏地に縫い付けた「殺すぞ!!」の刺繍を見せながら)ご主人こそ、ホラばっかり吹きやがって!今までのは全部嘘ガルな?京大卒も!全部!
亮人::……。痾~つらいの~!!
ゲンキ君::京大卒じゃなかったガルな?
亮人::「京大」やない、「鏡台」で勉強してただけじゃ~w 痾~つらいの~!!
ゲンキ君::そうだガル!ただのショボい某府立大学の出だガルな?それで首席で卒業ってのも嘘かい?!
亮人::「首席で卒業」やない、「酒席で卒倒」しただけじゃw 痾~笑えよ!
ゲンキ君::麻耶先生がOB訪問したってのも嘘か!
亮人::「OB」やない、この本のフェアの「オビ」が欲しかっただけじゃ~w でも手に入らんかった。痾~つらいの~!!
ゲンキ君::ってかこの本は、講談社から直々に送ってきたのと違うのか?
亮人::「講談社」やない、「買うたんじゃ」w
ゲンキ君::ホラばっかり吹いてからに!もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!!
《参考文献》
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