くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

うしだゆうじ『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』

面白かったけど、かなり大味。場面転換とか致命的に分かりにくくて読むのにパワーがいった。
まぁ主人公のコロニーとガンダムと人を愛する熱さは良かったからオッケー!
コロニー建設の人が趣味で作ったガンダム顔の手作りモビルスーツが、連邦軍の手によって戦える機体になるってのがそもそも大味よな。
『ZZ』と『逆シャア』の間という時代設定も上手く使えてない気が。モビルスーツはカッコよかったけど。あとイリア・パゾムが出てきて嬉しかったくらい!?
このマイナーな作品がGジェネ参戦とか優遇されてる理由も謎だな。モビルスーツのバリエーションは豊富で良かったけども。
まぁサイバーコミックスという80年代の空気は存分に味わえたからヨシ!

神林長平『アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風』

あらすじ
ロンバート大佐を介在させたジャムは、対人類戦に勝利し、地球侵入を果たした――それがFAF特殊戦の分析だった。機械知性らの次の対ジャム戦略を練るために、クーリィ准将は特殊戦にアグレッサー部隊を新設。雪風地球連合軍の戦闘機との模擬戦に参加する。

雪風シリーズ第四部。第三部『アンブロークンアロー』から13年待ってついに続きが発売!ロンバート大佐の寝返りによってジャムの総攻撃を受けたFAF。なんとか撃退したが、ジャムは対人類勝利宣言して消えた。そんなジャムを再び引きずりだすために、雪風はジャム役を演じるアグレッサー部隊となる。人類とFAF機械知性とジャム、この三者の複雑な生存競争コミュニケーションが読みどころ。第一部を読んだときの興奮がそのまま継続している。ジャムが見えるという田村伊歩大尉も登場し、第五部も楽しみだ!

ネトフで交わすなかれ

ネットオフにて。

なぜか持ってなかったバリントン・J・ベイリーの『時間衝突』をgetした!時間が衝突する話?ワイドスクリーン・バロックってやつよね!
そして森川智喜先生の『死者と言葉を交わすなかれ』!初版帯付きgetした!京大生が100%騙されたってことは、オレがこの謎を解いたら実質京大生!?

村崎友『風琴密室』

あらすじ
2つの密室×驚愕のトリック。 密室の伝道師による青春本格ミステリの旋律
忍棚村に暮らす高校生の凌汰は、夏休みのバイトとして幼馴染みたちと廃校の小学校を片付けていた。そこへ東京から2人の女子高校生が訪ねてくる。ひとりは、6年前の一時期この小学校に通い、すぐに引っ越していった「雨ちゃん」だった。凌汰の脳裏に、兄・コーちゃんと雨ちゃんと3人で遊んだひと夏が甦る。コーちゃんの「事故」で、思い出は悲しい記憶に変わったのだが――。再会に盛り上がる凌汰たちはそのまま廃校に宿泊することになり、修学旅行の夜のような時間を過ごす。しかし翌朝、幼馴染みの四條がプールに沈んでいるのが見つかり――。犯人の名が明かされるとき、世界は一変する。二度読み必至の青春本格ミステリ

フォロワーさんの評を見て手に取ってみた!「密室ミステリ×青春模様」でどちらも密接に絡み合ってて面白かった。密室は、小学生のころの兄の事故死に関する事件と、現在高校生の密室殺人。どちらもシンプルなトリックながら、理論的で良いロジック。そしてそれ以上に読みどころは青春要素。小学生以来で再会した幼馴染とあれやこれや事件に巻き込まれる。まんまと作者の仕掛けに乗せられてドキドキしてしまったよ!甘酸っぱい!

ダン・シモンズ「最後のクラス写真」

評判を聞いて読んでみたくて、図書館で借りてきた。アメリカ版『がっこうぐらし!』かな?!でもまさかゾンビもので鳥肌、感動するなんて!授業を聞かない生徒とそれでも愛のある授業をする教師、すると最後には。シモンズの理想の教師のメタファーかな。傑作。

斜線堂有紀「BTTF葬送」

読みたい短編があったので図書館で借りてきた!
1980年代の傑作映画たち。しかし百年経過した映画は焚書されることが決定。その理由がSF的奇想で面白い!そんな魂が籠もってる作品って言うけど!ラストもデロリアンがポイントとなりグッド!上手く『2084年のSF』というテーマにマッチした佳作!

三方行成『流れよわが涙、と孔明は言った』

あらすじ
孔明は泣いたが、馬謖の首は斬れなかった。誰もが息を呑んだその理由とは――名軍師のがんばりが並行宇宙論へ飛躍していく表題作のほか、異種族の共存する世界でドラゴンカーセックスをテーマに繰り広げられる感動ファンタジイ「竜とダイヤモンド」、書き下ろしのアルキメデス×太宰治な寓話「走れメデス」など、『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』の著者が贈る、笑えて泣けて度肝を抜かれる奇想SF全5篇!

表題作が気になったので。「泣いて馬謖を斬る」の故事成語をネタにした表題作のようなアイデア系は期待通り。その他にも、奇妙な話の「折り紙食堂」や「闇」みたいなのも書くのね。

収録作品

  • 流れよわが涙、と孔明は言った
  • 折り紙食堂
  • 走れメデス
  • 竜とダイヤモンド

円居挽『円居挽のミステリ塾』

あらすじ
円居挽さんと一緒に学ぶ「ミステリ塾」開講!かつて自分のセンスを信じるのをやめたことで、デビューを果たしたミステリ作家・円居挽京都大学推理小説研究会で叩きこまれた独自のミステリ観は、円居さんの創作の指針であるとともに束縛する枷でもありました。このたび、自身は持っていない新たな武器としての「ミステリのおもしろさ」を探し求める円居さんのために集合したのは、青崎有吾、斜線堂有紀、日向夏相沢沙呼麻耶雄嵩、当代きっての人気作家たち。彼らの心を震わせてきた多数の本との出逢いから、実際的なミステリ創作のメソッドや苦労やお悩みまでを縦横無尽に語り合い、見えてくるのは作家それぞれの「ミステリ道」!さあ、この”円居塾“に入塾して、あなたも己がミステリ道を極めましょう!

円居先生がミステリ作家と対談して創作姿勢を探っていく、という配信番組の書籍化。子供の頃に読んでいた本から、現在の創作の仕方まで、非常に興味深い話が聞けた。でもみんな特殊すぎて!?やっぱり天才たちは違う(とくに斜線堂先生)。そしてトリの麻耶雄嵩先生との師弟味のある関係性から聞ける裏話が嬉しかった。