くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

安彦良和展

デート行ってきました!
まずは三宮へ。久々だから阪神からJRの待ち合わせ場所行くのに少し迷ったわ。
合流して神戸市バスで、県立美術館前。
まずはランチ。JICA食堂。日替わりランチが南洋島嶼料理だったのでそれを頼む。中高生の部活動っぽい体験学習も来てた。賢そうな学校だった。
兵庫県立美術館へ。安彦良和展。すごい量の展示だった。子供時代の文机から原画や絵コンテやセル画まで。ほんまに美麗な絵の数々だった!
ミュージアムショップ。ファイルとポストカード。安彦良和アクキーも。
帰りに美術館の窓口で、SNS投稿キャンペーンでポストカードもらった。あと日傘を預けてたの忘れかける。日傘係めー!
バスで三宮へ。
うちのお盆のお供えを探しにお土産屋。神戸プリンタルトクッキー。
ガチャ屋に行ったり、三宮界隈をうろうろ。
さんセンタープラザのパスタ屋さんで、四種のチーズピザと淡路牛ボロネーゼ!ドリンクバーも飲みまくり!ケーキも!おいしかった!
さんセンタープラザ駿河屋など少し回る。
デート解散して、難波へ。
難波ブックオフ

『ロシア・ソビエトSF傑作集(上)(下)』を発見!まさか1冊数千円するプレミア価格本が普通に棚にあるとは。
そして帰宅。久々のめっちゃ楽しいデートだった!

草上仁『ホーンテッド・ファミリー』

あらすじ
(略)

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想で〜す!

使い魔・ゲンキ君::今回は草上仁先生の『ホーンテッド・ファミリー』だガル!

亮人::今はなきソノラマノベルスの一冊やな!朝日ソノラマ社のソノラマ文庫とかソノラマノベルスとかライトSFの良作がいっぱいあったのに、いつの間にかなくなってて悲しみ。

ゲンキ君::たしかに良作が多かったガル。

亮人::では、あらすじ行くで。主人公は女子高校生の沢田ゆかり。父親が勝手にマンションを売っぱらって、中古宇宙船《マリー・セレステ号》を買ってきた。家族みんな宇宙船で暮らすことになった。けどそこで様々な怪異が! ?

ゲンキ君::ということでホラー&コメディな宇宙SFだガルな!

亮人::しかし幽霊だけではない違和感あるなーとは思ってたけど、まさかこんな真相が!?よくこんなゴーストだけどSFなオチを思いついたな!?さすが草上仁先生やわ!

ゲンキ君::伏線もスゴイ回収されてるガル!

亮人::全部がこの人に繋がってたんだという快感やな!まさかアレがアレで、しかもアッチでアレをやってたとか!どういう発想力でこんなの思いつくんや!?

ゲンキ君::SFとしてもホラーコメディとしても楽しめる一冊だったガル!

亮人::ところでこの漫才風の台本もタブレットにしようと思うねんけど?電子に。やっぱり時代は電子書籍か。いややっぱり紙がええか?紙の方が目に優しいし。台本っていうくらいやから、紙の本でええか!じゃあ「本でっと」w

ゲンキ君::「ほーんでっと」じゃないガル!ホーンテッドについて語れガル!

亮人::まぁまぁ。ところでこの前、友達と待ち合わせしたんやけど。少し遅刻したのよね。ほんの少しの遅刻やのに、めっちゃビンタされた!百裂張り手w

ゲンキ君::ストリートファイターエドモンド本田!ってそれは「ほーんだっと」じゃないかーい!ホーンテッドにして!

亮人::はいはい。また別の友達と待ち合わせしたんやけど、両手に腕時計してきてて、しかも攻撃的な選手なのに背番号4のユニホーム着てたw

ゲンキ君::ってそれは「(圭佑)本田と」じゃないかーい!サッカー日本代表!ホーンテッドにして!本田から離れて!

亮人::へーへー。また別の友達と待ち合わせしたんやけど、待ち時間に飽きて槍でトンボを斬ってたのよ!さすが徳川四天王w

ゲンキ君::ってそれは本多忠勝!待ち合わせの街中で、愛槍・蜻蛉切を使うなガル!「本田から離れて」って言ったけど「本多っと」もダメ!ってかなんで戦国武将と会ってるガル?

亮人::戦国武将はもちろん昔の人。だから幽霊やね!これがホントの「ホーンテッド」ってねw

ゲンキ君::もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!

C・M・コーンブルース『クリスマス・イヴ』

あらすじ
(略)

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想で〜す!

使い魔・ゲンキ君::今回はシリル・M・コーンブルースの『クリスマス・イヴ』だガル!

亮人::最高やったわ!1950年代のハヤカワ・SF・シリーズ、いわゆる銀背やな!しかも銀背の初期のハヤカワファンタジイ時代や!めっちゃ古くて臭い本やな!

ゲンキ君::臭いことないし、古臭くないガル!

亮人::長年探してた本なの!一昔前は5000円前後してたけど、最近はキンドル化もされてるから、数千円で手に入るようになって、やっと手に入れたんや!数千円でも高いレア本やけど!もはや新刊や!

ゲンキ君::新刊ではない古臭本だガル!

亮人::アメリカは第三次世界大戦に降伏して、ソ連と中国がアメリカ本土を分割統治する話やな。これが書かれたころは冷戦が現実のもやったんやな。

ゲンキ君::突然ラジオから大統領の「抵抗せずに占領軍に従って下さい」は衝撃的だガル。

亮人::そして田舎町にもソ連軍が。はじめは占領軍も穏当だったが、次第に統制が厳しくなってきて少しでも逆らうと市民でも処刑されるんや。

ゲンキ君::しかしアメリカ反撃の切り札・水爆搭載人工衛星を発見するガル!

亮人::一大反攻作戦開始や!

ゲンキ君::合言葉は「クリスマス・イヴ」!

亮人::設定は古いSFやけど、熱い展開はちゃんと今でも通じるねんな!

ゲンキ君::いいSF!隠れた名作ガルな!

亮人::アメリカ万歳!USA!USA!

ゲンキ君::アメリカが主役とはいえ、アメリカに肩入れしすぎだガル!

亮人::アメリカが好きやからね!牛丼とか寿司とか炒飯とか!

ゲンキ君::ってそれは米国じゃなくて米穀じゃないかーい!

亮人::まぁソ連軍は強いから。射撃が上手いし。的から「逸れん」って!

ゲンキ君::逸れてくれー!

亮人::まぁまぁ冷戦になろ!

ゲンキ君::冷静になる、だガル!冷戦になったら漫才やってられないガル!

亮人::はいはい。このままでは「第三次世界大戦」どころか「大惨事」になってまうな!

ゲンキ君::もう大惨事になってるガル!分かってたら、ちゃんとして!

亮人::そやな。クリスマス・イヴだけに「ちゃんとせいや(聖夜)」ってね!

ゲンキ君::もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!

谷甲州『戦闘員ヴォルテ』

あらすじ
(略)

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想で〜す!

使い魔・ゲンキ君::今回は谷甲州先生の『戦闘員ヴォルテ』だガル!

亮人::わが愛しの「徳間デュアル文庫」や!

ゲンキ君::徳間デュアル文庫は、結構いいSF小説を出してくれてたレーベルだったガルな。

亮人::なのにいつの間にか自然消滅!せめて別れの言葉は言ってーな!

ゲンキ君::まぁ今は徳間文庫が新旧のSFとミステリに力を入れているガルから!

亮人::でもやっぱりデュアルなんよな!デュアル、スタンバイ!

ゲンキ君::アホなこと言ってないで、あらすじ紹介するガル!

亮人::これ前知識なしに読んだんやけど、《航空宇宙軍史》シリーズの一部だったのね。

ゲンキ君::航空宇宙軍によって作られた遺伝子工学サイボーグのプロトタイプ、ヴォルテが主役だガル。

亮人::しかしヴォルテは謎の声に導かれて逃亡。追う航空宇宙軍の後藤大尉。ということで各話で様々な場所での逃亡劇と死闘が描かれるんやな。

ゲンキ君::ヴォルテの超運動能力と超回復力で何とか死線を切り抜けるけど、極寒や劣悪な環境での戦闘ばかりで本当に読んでいて息が詰まるガル。

亮人::この緊迫感は、さすが谷甲州先生やな。ラストは一応追っ手に大打撃を与えるけど、まだゴールにはたどり着いてないやん。ぜひともヴォルテの最後の到達地まで描いてほしいわ!

ゲンキ君::そうだガル!

亮人::でもこの極寒の描写ってほんま真に迫ってたな。「いやー極寒のあとは風呂に限る!あー極楽極楽!あれ?湯の中に何かあるぞ?記号や!「やや強く」って書いてある!やや強くの記号が湯の中にあった!」

ゲンキ君::ってそれは「銭湯inフォルテ」じゃないかーい!そもそも「やや強く」は「フォルテッシモ」で、「フォルテ」は「強く」じゃないかーい!そして厳密には「銭湯inフォルテ」じゃなくて「フォルテin銭湯」じゃないかーい!

亮人::まぁまぁ!「そして風呂上がりはパフェよね!パフェの上にフランスの尖ったタワーが乗ってる!」

ゲンキ君::ってそれは「尖塔inパルフェ」じゃないかーい!パフェのフランス語のパルフェじゃないかーい!そして厳密には「尖塔onパルフェ」じゃないかーい!

亮人::はいはい!「あ!あんなところにウサイン・ボルトが!観光してる!引率の人についていってる!」

ゲンキ君::ってそれは「先導inボルト」じゃないかーい!もうほぼ「戦闘員ヴォルテ」の原形がないじゃないかーい!そして厳密には「ボルトwith先導係」じゃないかーい!

亮人::いちいち、うるさいなー。厳密厳密って!そんな細かいことはムリや!なんせオレは、戦闘サイボーグならぬ「単細胞ーグ」やからw

ゲンキ君::もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!

さよなら2023年回顧・対話篇

亮人::どぅおもー!2023年も一年間、お世話になりましたー!こんな不定期後進もとい不定期更新ブログに来てくださった皆様、ありがとうございました!!

使い魔・ゲンキ君::そうだガル!こんな寒風吹き荒ぶブログに来てくれるだけで有難いんだガル。

亮人::今年はコロナの規制がなくなったな。

ゲンキ君::そうだガル。イベントも復活してきたガル。

亮人::文学フリマに今年も参戦したのは重要トピックやな!

ゲンキ君::文フリ大阪に一般参加!

亮人::楽しかったな〜!フォロワーさんにも会えたりしたし!

ゲンキ君::そしてメッチャ買ったガルな!

亮人::本の重さは幸せの重さよ!

ゲンキ君::getした本の内容もメッチャ良かったガル。

亮人::ええ買い物したわ!まさに文学フリマだけに、武運フリ絞ったよw

ゲンキ君::ちーん。

亮人::来年は出店する側にもいきたいね!

ゲンキ君::なんと!?

亮人::結構、創作もしていってるしな!

ゲンキ君::ほうほう。

亮人::まぁパロディ系ばっかりやけど!

ゲンキ君::ちーん。

亮人::迷作を量産中w

ゲンキ君::迷作かい!

亮人::これからも地道に書いていきたいと思います。

ゲンキ君::では最後に来年の目標を面白おかしく言えや(゚Д゚)ゴルァ!!

亮人::え?いきなり。。。

ゲンキ君::ちゃんと一年を綺麗に〆ろや(゚Д゚)ゴルァ!!

亮人::はい。

ゲンキ君::ヨシ!

亮人::来年の目標は「長編小説の完成」だ!

ゲンキ君::長編執筆?

亮人::そう!辰年だけに「目標タツ成」したいですww

ゲンキ君::ムリヤリじゃないかーい!

亮人::でも竜だけに「竜頭蛇尾」になりそうwww

ゲンキ君::尻すぼみじゃないかーい!

亮人::尾だけに、シッポを巻いて逃げるわww

ゲンキ君::なんでやねーん!

亮人::嘘です、ゴメンナサイ。タツ人になるまで修行します。リュー行に流されず頑張ります。リュー学してでもリュー儀を貫きます。

ゲンキ君::またそんな。今日もえらい絡んでくるな?

亮人::でもリュー言飛語は流しまくりまーすwww

ゲンキ君::メッチャクチャだガル!

亮人::だって辰だけに、おふざけは(ドラ)ゴン語道断やなw

ゲンキ君::もうやめさせてもらうわん!

亮人::とにかく、来年もますます活動的にいきたいね!

ゲンキ君::皆様と一緒に楽しい一年にしたいガルな!

亮人::絶対に素晴らしい一年になるよ!来年も拙ブログをよろしくお願いいたします!!

ゲンキ君::楽しい年末年始をお過ごしくださいガル!!

亮人::では、よいお年を〜!!

ゲンキ君::ガルガル!!!

秋の日は

一六〇三年、徳川家康は現在の静岡県静岡市駿府に幕府を開いた。
そこで家康は、駿府で大成した新しい儒学・学問を奨励した。

その学問は、まず第一に家族を中心とした関係性を重視した。家族が一体となって家門を守り立てる。そのために、食饌の前では家族全員が勢揃いとなることが奨励された。そして家族全員で《家族に乾杯》と感謝を捧げることが習慣化された。

また服装髪型も従来の形から変化した。
服装は裃や袴から改められ、上下一体の仕事着のような服装が奨励された。とくに紐で結んだ胸当ての付いた洋袴のような衣服が流行した。 藍染めされた綿生地は頑丈で、あらゆる場面で重宝されたので《大場覆う》と呼ばれた。
髪型も髷は改められ、巻き毛が奨励された。電熱できつく縮毛する技術は、三河吉良氏と奥州吉良氏が同時多発的に流行させたため《吉良吉良亜風狼》と呼ばれ好まれた。

また駿府幕府は鎖国政策を実施したものの、西洋学問の収集にも力を入れた。欧州に使節団を派遣し、そこで集めた知見を《世界仰天見聞録(にゅーす)》としてまとめた。
西洋で収集した知見は京都に新設された学問所で広く人々に教育された。京都の人々はこの学問所を親しみを込めて《えぇすたぢお》と呼んだ。この学問所こそ後の「京産大」である。京産大の理念である《道程無学》は「学問の道程のはじめは誰もが無学であり、そこから進むべし」という意味で、あらゆる人に学問の門戸は開かれているということを示しており、今も京産大に受け継がれている。

これが駿府時代の新しい学問《駿河学》の全貌である。

SF文学振興会『SFG vol.5』

前々から文フリで見かけてたけど、今回「特集:宇宙」とインタビューゲストが気になってgetしてみた!これが凄いクオリティ!メッチャよかった!古今のSF雑誌商業誌よりも隅々まで読みどころばっかり!大森望先生のインタビューも興味深かったし、林譲治先生✕春暮康一先生の宇宙SF対談も良かった。漫画家つばな先生のインタビューも面白かったし。メインの宇宙SFのレビューの数も圧巻!読み応えあった!クロスレビューや大学SF研の話も楽しい。フォロワーのもといもとさんの短編も大収穫だったし!

万城目学(万筆舎)『みをつくし戦隊メトレンジャー』

文学フリマ大阪で買った本!面白かったー!さすがマキメ先生!色々な大阪の発想をこれでもかと詰め込んでる!元々は大阪メトロのフリーペーパー用の5短編として作られたものに、加筆2編で同人誌としたもの。大阪メトロということで、御堂筋レッドとか今里オレンジとか路線モチーフの戦隊。なのにこのラストよ!?まさかオレにもお馴染みのアレが登場!?しかもああなるとは!たしかに表紙イラストにヒントが。コレおかしいと思ってたけど。やられたね!大阪が舞台だから大阪各地も描写されて楽しかった!

搗鯨或(群逢書房)『たこ焼きのいる生活』

文学フリマ大阪で買った本!メッチャ面白かった!冷凍たこ焼きが急に自我を持って喋りだすという不条理SF!シュールなんだけど、緩い会話のテンポがとてもよくて楽しくするする読めてしまう。シュールなSFは好きだけど、これは一番読んでて楽しかったかもしれん!そしてラストは意外にセンチメンタル。どこから来て、どこへ行くのか?というプリミティブな旅立ちにジーンときた。たこ焼きのくせに!