くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

ロバート・A・ハインライン『動乱2100』

動乱2100 (ハヤカワ文庫SF―未来史3)

動乱2100 (ハヤカワ文庫SF―未来史3)

あらすじ
アメリカ合衆国全体が、一人の予言者による専制政治下にあえぐ近未来。惑星間旅行は中断され、きびしい検閲制度のもと、社会は予言者とその側近にいいように操られていた。しかし、自由を求める人々は、カバル党という地下組織を作っていたのだ。なんとしても、この欺瞞に満ちた宗教専制政治を打破し、個人の権利が保証させる社会をうちたてなければならない!だが…革命勢力と反革命勢力との激突を、ハインラインらしい緻密な構成で描く「もしこのまま続けば」、ミスター計算器ことアンディ・リビイが自分の才能にはじめて気がつくことになる「不適格」ほか一篇を収録。

《未来史》第三巻。250頁の中篇「もしこのまま続けば」と短篇「疎外地」「不適格」収録。
《未来史》は、一巻を学生時代に、二巻を数年前に読んだのだが、まったく内容を覚えていないorz未来史集大成の『愛に時間を』を読もうと思ったら、また一巻から再読せねばならん。
中篇「もしこのまま続けば」は、宗教専制政治下の21世紀後半アメリカで、新米近衛兵ジョンが現人神に捧げられる処女に恋したことから、イッキにレジスタンスへ身を投じる!結構燃える展開の連続!単純で純朴なジョンの恋の行方も面白かったw「疎外地」は、「もしこのまま続けば」のアフターストーリー。「不適格」は一転して宇宙SF。小惑星を移動させて地球火星間のステーションにするミッション。数学が得意という隠れた天才リビイが危機を救う姿は胸がすく!リビイは『メトセラの子ら』にも登場するとのことなので、これは読まねば!!どの話も成長物語でキャラクタが活きいきして楽しく読んだ!

  • もしこのまま続けば
  • 疎外地
  • 不適格

★★★★☆