くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

大森望編『SFマガジン700【国内篇】創刊700号記念アンソロジー』

あらすじ
日本SF界の礎にして最先端であり続けた専門誌〈SFマガジン〉の創刊700号を記念したアンソロジー【国内篇】。
1959年の総監当時から現在までの掲載作品から、平井和正筒井康隆鈴木いづみの傑作短篇、貴志祐介神林長平野尻抱介秋山瑞人桜坂洋円城塔の書籍未収録短篇の小説計9篇のほか、手塚治虫松本零士吾妻ひでおのコミック3篇、伊藤典夫のエッセイ1篇を収録。
編者・大森望による「編集後記」も併録

超豪華アンソロジー!個人的には筒井康隆野尻抱介秋山瑞人が目的で購入。筒井先生の、今まで文庫には収録不可能と言われてきていた「上下左右」が読めただけで大満足。トールサイズ化の賜物だね(ニッコリw。それにしてもこの集合住宅は、夕方からセクロスしすぎだろうw。2008年9月に発売予告が出たが立消えとなった野尻先生の《公認研究士》シリーズの一篇も、一番宇宙のスケールを感じられる正統SFで素晴らしい。早期の書籍化希望!先生、仕事してください!!!秋山瑞人も「おれはミサイル」「海原の用心棒」とあと一篇《陸海空》の陸が書けたら書籍化という話だったが止まったまま。。。しかし「海原の用心棒」素晴らしい。中篇なのにノンストップの緊張感で読める!クジラ(と潜水艦)が主人公で、『猫の地球儀』を彷彿とさせる筆致がイイ。神林長平もこんな未書籍化シリーズが埋もれていたとは知らなかった。異星人の遺物を推理する過程がスリリングで楽しい。これもシリーズを早く書籍化してもらって、まとめて読みたい。桜坂洋は、もうすぐ書籍化とのことなので安心w。コミカルかつグロテスクでいて結構SFしてて読みやすい。円城塔は、正直今まで苦手だったが、今回は時間モノということで楽しく読めました。お気に入りになったかもw。他にもマンガの神様・手塚治虫のSFマンガや翻訳家評論家・伊藤典夫のSFエッセイなどバラエティに富んで、SFに浸るには最高の一冊でした。

★★★★★