くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

コニー・ウィリス『最後のウィネベーゴ』

あらすじ
世界最後の犬が死んだ。愛するものを失う痛みと、滅びゆくものへの哀惜、そして赦し…ヒューゴー賞ネビュラ賞受賞の表題作、風変わりなタイムトラベル実験が巻き起こす恋愛喜劇「タイムアウト」他、魔術的なストーリーテリングを誇るSFの女王の短篇ベスト・オブ・ザ・ベスト。単行本未収録作を加えた新編集版、全五篇。

お馴染みの「話を聞かない子供や男や女」がゴチャゴチャと喧しく話を掻き回すストーリイなんだけど、長々と会話されても飽きの来ないストーリイテリングはさすがの一言!このドタバタ会話文と、あとに残らないSF要素は、もはやアメリカのライトノベルか?どの作品も佳作ぞろいだが、オマケ掌篇である「からさわぎ」が短いにもかかわらず、考えさせられた。シェイクスピアという題材は一見日本国内で馴染みのない話題だが、なんでも「不謹慎」と規制する現代日本にも通じる話。スペースコロニーソニー》とか、意外に日本に造詣の深い作者も興味深かった。
追記1:コニー・ウィリスって、ジェンダーSFの書き手と見せかけて、女をディスってないか?この話を聞かない女の書きっぷりは、ネットの「車が故障したときの男女の会話」の女叩きコピペを彷彿とさせるんだが。。。
追記2:「女王様でも」について。アンネ(あえてこの隠語を使うw)SFなんてワカラネーと思ってたけど、意外におもろい。でももしコレが無くなったら、ネット上で「××の●●●●●を●したい」とかいうマジキチな書き込みも、「女子アナ●●カレンダー」とかいうマジキチ雑誌記事も、見れなくなると思うと、感慨深いなーww

★★★★☆