あらすじ
『満願』『王とサーカス』で「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」の国内部門1位でミステリーランキング3冠を2年連続で達成。
いま最も次回作が待ち望まれるミステリ作家・米澤穂信。
次々と魅力的な謎を生み出す作家の頭の中はどうなっているのか? 米澤さんの頭の中を満たしてきたのはどんな本たちなのか。
作家生活20年の節目に、米澤さんの心を捉え、人気ミステリ作家を形作ってきた本を一気見せ。
米澤さんが20年にわたって、様々な媒体に書きためてきた書評やお勧め本、対談を一冊にまとめました。
「思うさまに大好きなミステリをお勧めしたい」という米澤さんの強い思いから、特別書き下ろし読書エッセイ「私の好きなミステリ」(120枚!)&オリジナルコメンタリー(180枚!)収録。
米澤穂信ファン、ミステリファン、これからミステリ作家を目指す未来の書き手必携の一冊。
米澤穂信先生のミステリ本に関するエッセイ集。理知的で丁寧な語り口が非常に心地いい。様々なミステリ作品を分析して魅力を伝えるのも上手い。雑誌などの再録だけでなく冒頭と末尾の挨拶部分は書き下ろしで、しかも自分語りではなく好きな作品を並べて挨拶代わりにするという。先生らしい演出。しかもすごい分量で、先生の生真面目さがうかがえる。ミステリへの愛も込め、ここまで語られると、読みたい本がメチャクチャ増えた。泡坂山風あたりは絶対に近いうちに読もう。
- 『時計館の殺人』綾辻行人
- 『乱れからくり』泡坂妻夫
- 『白雪姫の殺人』辻真先
- 『せどり男爵数奇譚』梶山季之
- 『第三の時効』横山秀夫
- 『ユージニア』恩田陸
- 『大誘拐』天藤真
- 『明治断頭台』山田風太郎
- 『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎
- 『六の宮の姫君』北村薫
- 「殺された天一坊」浜尾四郎
- 「可哀相な姉」渡辺温
- 「ひとごろし」山本周五郎
- 「白蘭」連城三紀彦
- 「方壺園」陳舜臣
- 「横しぐれ」丸谷才一
- 「三月十三日午前二時」大坪砂男
- 「無惨や二郎信康」南條範夫
- 「蝶の絵」久生十蘭
- 「わが一高時代の犯罪」高木彬光
- 『最上階の殺人』アントニイ・バークリー
- 『杉の柩』アガサ・クリスティー
- 『血の収穫』ダシール・ハメット
- 『ウィンブルドン』ラッセル・ブラッドン
- 『キングの身代金』エド・マクベイン
- 『沙蘭の迷路』ロバート・ファン・ヒューリック
- 『クローディアの秘密』E・L・カニグズバーグ
- 『ムントゥリャサ通りで』ミルチャ・エリアーデ
- 『失踪当時の服装は』ヒラリー・ウォー
- 『シャーロック・ホームズの冒険』サー・アーサー・コナン・ドイル
- 『世界推理短編傑作集』
- 「演説」ロード・ダンセイニ
- 「大暗号」メルヴィル・デイヴィスン・ポースト
- 「タイムアウト」デイヴィッド・イーリイ
- 「飛ぶ星」ギルバート・キース・チェスタトン
- 「精緻な都市4」イタロ・カルヴィーノ
- 「誰でもない男の裁判」アルバート・H・ゾラトコフ・カー
- 「赤粘土の町」マイケル・マーロン
- 「アベリーノ・アレドンド」ホルヘ・ルイス・ボルヘス
- 「東洋趣味(シノワズリ)」ヘレン・マクロイ
- 「鉄の宝玉」アイザック・アシモフ