くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

島田荘司『アルカトラズ幻想』

アルカトラズ幻想

アルカトラズ幻想

あらすじ
一九三九年十一月二日、ワシントンDCのジョージタウン大学脇にあるグローバーアーチボルド・パークの森の中で、娼婦の死体が発見された。被害者は両手をブナの木の枝から吊るされ、性器の周辺がえぐられたため股間から膣と子宮が垂れ下がっていた。時をおかず第二の殺人事件も発生し、被害者には最初の殺人と同様の暴虐が加えられていた。凄惨な猟奇殺人に世間も騒然とする中、恐竜の謎について独自の理論を展開される「重力論文」を執筆したジョージタウン大学の大学院生が逮捕され、あのアル・カポネも送られたサンフランシスコ沖に浮かぶ孤島の刑務所、アルカトラズに収監される。やがて、ある事件をきっかけに犯人は刑務所を脱獄し、島の地下にある奇妙な場所で暮らし始めるが……。先端科学の知見と作家の奔放な想像力で、現代ミステリーの最前線を走る著者の渾身の一作がついにベールを脱ぐ!

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想でーす!
使い魔・ゲンキ君::今回は、島田荘司の『アルカトラズ幻想』だガル!
亮人::ミステリ読みVチューバ―さんがオススメしてたから手に取ってみた!
ゲンキ君::そんな理由だったガルね?
亮人::そやで。それで読んで仰天したわ!何というジェットコースター!怒涛の展開の連続や!
ゲンキ君::第一章は、海外ミステリ風の猟奇事件ガル。
亮人::第二次大戦参戦前夜のアメリカで起こった、女性を木に吊るして下半身を傷つけるという猟奇事件。それを追う刑事二人の話や。海外ミステリの刑事モノっぽくて、おもしろかったんよ。でも普通には展開していかんのや。
ゲンキ君::第二章では、事件も解決してないのに放置して突然の論文だガル。
亮人::延々と恐竜の存在の不可解さと太陽系と重力についての論文。なんじゃこれ。事件はどうなった?
ゲンキ君::そして論文は、驚愕の結論へ。
亮人::なんじゃこれ。ロバート・J・ソウヤーのSFかな?よくこんな論文、思いつくなー。恐竜時代は、今と地球の重力が違ってたって。しかしそれが事件に繋がる急展開。まさかこれが猟奇事件のホワイダニットやったとは!?
ゲンキ君::第三章では、今までの事件の犯人がアルカトラズ刑務所に収監され、そこからの脱獄劇がはじまるガル。
亮人::普通にこれ単独でも物語になる、監獄モノ脱獄モノやな。
ゲンキ君::第四章では、突然のパンプキン王国へ!?
亮人::脱獄したと思ったらファンタジー世界へ迷い込む?なんじゃこりゃ、としか言いようがない。パンプキン王国って何やねんw
ゲンキ君::そして全てが繋がるエピローグ。
亮人::まさかこの無軌道な整合性もない物語が一本の線に繋がるとは!?初・島田荘司本格ミステリと思って手に取ったんやけど、ストレートなミステリではなかった。でも、まさかこういうミステリもアリなんか!?こんな様々なネタを詰め込んで剛速球を投げ込む!力技!感服しました!
ゲンキ君::これは他の島田荘司作品も読んでみるしかないガルな!
亮人::ということで最後の謎かけや!
ゲンキ君::また唐突ガルな。
亮人::「アルカトラズ」とかけて!
ゲンキ君::アルカトラズ刑務所とかけて?
亮人::「米を精米機にかけれない」ととく!
ゲンキ君::精米できないととく?そのこころは??
亮人::どちらも、まだ誰も「だつこく(脱獄/脱穀)」していないでしょう!!
ゲンキ君::収穫した米は、まず脱穀して玄米にして、それからでないと精米機にかけて白米にはできないってことガルね。
亮人::説明おつ!
ゲンキ君::説明しないといけないネタって、いかがなものかガル。
亮人::説明の褒美に、そなたには「コイン精米機の場所を検索する権利」を与えようw
ゲンキ君::「コイン精米機の場所を検索する権利」って。説明すると、なぜかネットで街中の自動精米機の場所を検索しようとすると「検索は一日5回まで」とか制限がついてるガル。それ以上は検索できないガル。裏を返すと、誰にでも一日5回までは精米機の場所を検索する権利は持ってるガル!ご主人に与えられるまでもなくね!*1
亮人::説明おつ!
ゲンキ君::ってか、いうほどコイン精米機を検索する権利って必要ガルか?
亮人::この権利を勝ち取るまでに、歴史上どれだけの人の血が流れてきたか!どれだけの精米犯罪者がアルカトラズ刑務所に入れられてきたか!
ゲンキ君::え?刑務所?精米犯罪者?本当ガルか?
亮人::米だけに、ノーコメントですw
ゲンキ君::やっぱりホラじゃないかーい!もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!!