くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

山本巧次『阪堺電車177号の追憶』

阪堺電車177号の追憶 (ハヤカワ文庫JA)

阪堺電車177号の追憶 (ハヤカワ文庫JA)

あらすじ
大阪南部を走る路面電車、通称・阪堺(はんかい)電車。なかでも現役最古のモ161形177号は、大阪の街を85年間見つめつづけてきた……戦時下に運転士と乗客として出会ったふたりの女性の数奇な運命、バブル期に地上げ屋からたこ焼き店を守るべく奮闘するキャバクラ嬢たち、撮り鉄の大学生vsパパラッチvs第三の男の奇妙な対決……昭和8年から平成29年の現在まで、阪堺電車で働く人々、沿線住人が遭遇した事件を鮮やかに描く連作短篇集。

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想でーす!
使い魔・ゲンキ君::今回は、山本巧次『阪堺電車177号の追憶』だガル!
亮人::「大阪ほんま本大賞」受賞作やな!大阪版の「本屋大賞」みたいなやつ。
ゲンキ君::大阪だけあって、主人公は阪堺電車!?
亮人::そうそう、阪堺線大阪市の南部から堺市を走る路面電車やなー!
ゲンキ君::大阪ではお馴染みの庶民の足だガルな。
亮人::そんな阪堺線の、昭和初期から走ってる阪堺電車177号の自分語りをタモリストーリーテラーとして話は進むんや。
ゲンキ君::『世にも奇妙な物語』のタモリさんのような話のつなぎ役が、しゃべる電車なんだガル!?
亮人::いきなり大阪弁で電車がしゃべりよるからビビったけど、語られるエピソードがどれもエエ話なんや!
ゲンキ君::戦前・戦中・高度経済成長期・大阪万博バブル崩壊前夜・現代と6つのエピソードが語られるガルね。
亮人::昭和ひとケタ時代の、電車から見える質屋の窓に仕掛けられた手拭いの合図を見破る日常の謎みたいな話。終戦間近の、空襲なのに防空壕にどうしても入らないと言い張る女の謎。高度経済成長時代の、電車内で落とした財布を持って行ってしまった少年を追う話。万博期間中の、防空壕に入らない女と再会する話。バブル崩壊前夜の、地上げ屋に復讐する飲み屋のオネーチャンたちの活躍譚。現代の、鉄道オタクと週刊誌パパラッチのバトルの話。どの話もエエ話なんよな!!
ゲンキ君::どの話もミステリタッチで謎を追いかけながら、最後には問題を解決して、人情でホロリとさせるガル。
亮人::そして、それぞれの話の登場人物が次の時代でも登場したり、息子や孫など繋がったキャラクタが活躍したり、それぞれの物語が有機的にからんでいて胸が熱くなるんよ!ほんまよーく計算されて書かれてるし、エエ話やし!
ゲンキ君::面白かったガルな!
亮人::やっぱり泉州は人情の街やで~!同じ泉州民として誇らしいわ!!
ゲンキ君::(阪堺線の走ってる泉北地域からしたら、ご主人の泉州南部は全く民度が違うので、一緒にはされたくないと思ってるはずガルよ)
亮人::何か言った?
ゲンキ君::いやいや何も!ところでご主人、漫才風読書感想として今回のオチは考えてるガルか?
亮人::いや全くww
ゲンキ君::じゃあ今回はこちらから仕掛けさせてもらうガル!!大喜利大会~!
亮人::なんや?そんなん聞いてないで~?
ゲンキ君::では早速お題。「阪堺線と半解凍、違いは?」だガル!
亮人::ハイ!
ゲンキ君::早いガルな?では。「阪堺線と半解凍、違いは?」
亮人::「急行がない」のが阪堺線、「旧交がない」のが半解凍のような冷え切った関係!
ゲンキ君::おおー!座布団一枚!
亮人::ハイ!
ゲンキ君::もう次ガルか?「阪堺線と半解凍、違いは?」
亮人::「モーターレベル」を点検するのが阪堺線、「もう食ーべれる」のが半解凍!
ゲンキ君::半解凍で食べるなガル!?ってかモーターレベルって何だガル?とりあえず座布団一枚。
亮人::ハイ!
ゲンキ君::早い。「阪堺線と半解凍、違いは?」
亮人::「アクセル全開」が阪堺線、「あくせく、せんかい」とレンジに言いたくなるのが半解凍!
ゲンキ君::無理矢理だガル!次。
亮人::ハイ!
ゲンキ君::「阪堺線と半解凍、違いは?」
亮人::「カチコチ」なのが半解凍、そして「カチコチ」なのがチンチンでんしゃ~\( ˆpˆ )/
ゲンキ君::下ネタやめーい!!座布団全部もっていって!!
亮人::( TДT)ハイ!
ゲンキ君::めげないガルね?「阪堺線と半解凍、違いは?」
亮人::「席詰めたい」のが阪堺線、「まだ冷たい」のが半解凍!
ゲンキ君::座布団一枚!ではそろそろお時間ガル。それにしてもよくもまあポンポンと出てくるガルね?
亮人::それは「半解凍」だけに、ネタを温めてたからww
ゲンキ君::もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!!

  • プロローグ ―平成二十九年三月―
  • 第一章 二階の手拭い ―昭和八年四月―
  • 第二章 防空壕に入らない女 ―昭和二十年六月―
  • 第三相 財布とコロッケ ―昭和三十四年九月―
  • 第四章 二十五年目の再開 ―昭和四十五年五月―
  • 第五章 宴の終わりは幽霊電車 ―平成三年五月―
  • 第六章 鉄チャンとパパラッチのポルカ ―平成二十四年七月―
  • エピローグ ―平成二十九年八月―

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