グレッグ・イーガン『祈りの海』
- 作者:グレッグ イーガン
- 発売日: 2000/12/01
- メディア: 文庫
あらすじ
二万年前に惑星コブナントに移住し、聖ベアトリスを信奉する社会を築いた人類の子孫たち。そこで微小生物の研究を始めた敬虔な信者マーティンが知った真実とは?ヒューゴー賞・ローカス賞を受賞した表題作、バックアップ用の宝石を頭のなかに持った人類の姿を描いた「ぼくになることを」ほか、遙かな未来世界や、仮想現実における人間の意志の可能性を描く作品まで、多彩な魅力あふれる11篇を収録した日本版オリジナル短篇集。
発売直後ぶりに再読。初期短篇集では、『しあわせの理由』は好きで何度も再読してるけど、こちらはそんなに印象になく再読してこなかった。けど再読で、素晴らしい短篇集だと再確認した!表題作なんて、●●●がポロリするシーンしか覚えてなかったけど、宗教とは何かを問う面白いテーマ性だったし。「繭」「誘拐」「イェユーカ」など90年代の作品ながら、現代社会にも通じるテーマで先見性も光る。「貸金庫」は『君の名は。』の元ネタだけど、しっかりSF的解釈もあり(これも忘れてたw)面白かった。