くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

梨木香歩『西の魔女が死んだ』

あらすじ
大好きなおばあちゃんは本物の魔女。生きる力も本物だった――。
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。
その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

生と死の物語。中学でつまづいた女の子が、日本在住の英国人である祖母の家で、魔女になる方法を学ぶ。魔女といってもファンタジーではなく、現代を感覚澄ませて自分で決める生き方のようなもの。生とは、自分の魂と体を同調させること。死とは、体という器から魂を昇華させること。どちらも怖いことではないし、日々の心の持ち方から一歩ずつ学んで体感していくこと。感覚を澄ませて緑の自然を感じたくなる、優しい物語。
★★★★☆