心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)
- 作者: 高田郁
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/08/10
- メディア: 文庫
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あらすじ
酷暑を過ぎた葉月のある午後、翁屋の桜主伝右衛門がつる家を訪れた。伝右衛門の口から語られたのは、手を貸すので吉原にて天満一兆庵を再建しないか、との話だった。 一方登龍楼の采女宗馬からも、神田須田町の登龍楼を、居抜きで売るのでつる家として移って来ないか、との話が届いていた。登龍楼で奉公をしている、ふきの弟健坊もその店に移して構わないとの事に、それぞれが思い揺れていた。つる家の料理人として岐路に立たされた澪は決断を迫られる事に―― 野江との再会、小松原との恋の行方は!?
《みをつくし料理帖》第六弾。様々な選択を迫られる澪。翁屋からの吉原での天満一兆庵の再建話。登龍楼からのつる屋移転(&ふきの弟を迎え入れ)話。そして小松原さまとの「縁談」話。どの道にも幸せが待っているだろうに、どの道にも選ぶわけにはいかない理由がある。懊悩する澪の姿に、こちらも胸が苦しくなってくる。「心星」をたよりに一応の答えを見つけ出すんだけど、正解が無い問いなので、続巻を読んで澪の選択を見届けるしかないんだよなあ。しかしこれ、「雲外蒼天」の澪の晴れ渡った青空のエンディングはあるんだろうか?暗雲が多すぎて…泣。。。
★★★★☆