くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

谷甲州『仮装巡洋艦バシリスク』

仮装巡洋艦バシリスク (ハヤカワ文庫 JA (200))

仮装巡洋艦バシリスク (ハヤカワ文庫 JA (200))

あらすじ
航空宇宙軍。宇宙開発の初期、救難・警察活動の必要から各国の連合組織として生まれたそれは、人類の宇宙進出と軌を一にしていまや強大な戦力を誇る独自の組織へと成長していた。――フロンティアをめざす人類が、遥かな宇宙に生みだす新たな歴史。未知の宇宙探査、惑星への植民、暴動、反乱。そしていま輝ける人類の尖兵として、またあるときは圧制者の貌をもってそれらに臨む航空宇宙軍の活躍を語るとき、壮大な人類の宇宙史が浮かびあがる!外惑星動乱時に失踪し150年後に発見された仮装巡洋艦の驚くべき運命を描く表題作ほか3篇を収録。

《航空宇宙軍史》シリーズの中短篇集。シリーズ初読み。シリーズ集大成の『終わりなき索敵』が名作とのウワサを聞いたので、そこまでちびちび読みすすめたいです。
太陽系内の警察&救難機能を司りつつ太陽系外の探査を行っている時代から、第一次外惑星動乱、動乱後の太陽系外惑星での任務の時代まで、未来史として断片的な歴史が語られるのが熱い。リアルな宇宙戦闘の描写を見せつつ、宇宙開闢の残滓に人間の精神を融合させたり、理系ハードSFと文系SF精神世界が見事に一体化している!!

★★★★★