- 作者: エドモンド・ハミルトン,中村融
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/09/05
- メディア: 文庫
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あらすじ
天才科学者フェッセンデンが実験室のなかに創った宇宙。それを見てしまった「ぼく」は―。名作中の名作として世界中で翻訳された表題作他、「向こうはどんなところだい?」「翼を持つ男」など稀代の奇想SF作家の代表作を収録、さらに文庫版のための新訳3篇を加えた全12篇。情感豊かなストーリー・テラーがおくる物語集。
ハミルトンはキャプテンフューチャーのスペオペヒーローものしか触れてなかったので、寂寥感や感傷を書き分けた作風にびっくりした。白眉は「向こうはどんなところだい?」。光瀬龍の宇宙もの(「勇者還る」あたり?)にも通じる切なさがGOOD。「追放者」も邦題は違和感だが、アイデア・ショートショートとして切れ味バツグン。「帰ってきた男」の、不幸の連続がかえってコメディとなるのも好き。「風の子供」のロリコンと「凶運の彗星」の突然の説明ゼリフの連続はご愛嬌(笑。表題作の新旧は、読メつぶやきで考察会が開けたのも良かった。
- フェッセンデンの宇宙
- 風の子供
- 向こうはどんなところだい?
- 帰ってきた男
- 凶運の彗星
- 追放者
- 翼を持つ男
- 太陽の炎
- 夢見る者の世界
- 世界の外のはたごや
- 漂流者
- フェッセンデンの宇宙(1950年版)
★★★★☆