くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

『氷菓』第10話「万人の死角」









愚者のエンドロール』篇、第3話。アジテーションからホータロー推理で映画完成まで。女帝のアジテーションからホータローが自分は特別だと思い込む全能感の描写が、押さえつつも印象的に書かれていてよい感じ。とくに推理したあとの帰途の晴天とホームランがホータローの心を表しているよう。米澤穂信先生自身がおっしゃっていたが、推理中は座ったままで動きが無い、そこでホータローの脳内映像をカットバックさせることで映像に動きを与えるという演出も相変わらずよい。そして完成映画を見ている古典部メンバーの不満顔もナイス。最後は摩耶花がホータローの推理の不備を突くという最高のヒキで終わったのもよかった。