くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

米澤穂信『愚者のエンドロール』

愚者のエンドロール (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

あらすじ
「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作。

アニメ化記念再読。女帝の「味でしょう=アジテーション(扇動)」によって自分が特別なものと思い込み全能感のままに推理し、古典部の仲間に瑕疵に気づかされ、女帝の手のひらの上で道化として踊らされていただけと理解する。天国から地獄へ。この突き落としのビターっぷりが米澤穂信の真骨頂だな!!
★★★★☆