米澤穂信『インシテミル』

インシテミル

米澤穂信初のクローズドサークルモノっていう事でどうなるかと思ったけど、さすが米澤穂信は期待を裏切らない。純真な小学生だった頃に『金田一少年の事件簿』読んでドキドキした思いが蘇ってきたようだった。読み出したら止まらなくて、ほぼ1日でイッキ読みしました。やっぱ米澤先生最高すぎ!!
設定は映画の『es』に『バトルロワイヤル』とか『SAW』を少々加えてミステリー風味を強くしました、みたいな感じかな。ミステリーに詳しくなくても十分楽しめるけど、やっぱり本格ミステリー読みの方がより楽しめる作品。俺なんか作中で言及されている作品『まだらの紐』『犬神家の一族』『緑のカプセルの謎』『隅の老人の事件簿』『Xの悲劇』『第三の銃弾』『白髪鬼』『そして誰もいなくなった』『僧正殺人事件』『二つの微笑を持つ女』1つも見た事ないしorzさすがにタイトルぐらい知ってるのはあるけど。。。それこそミステリーといえば『金田一少年』ぐらいしか読んだ事ない。。。作中に出てきた「ノックスの十戒」は知ってたけど。
読み終わった後も残る謎が多すぎな気がする。次回作への伏線?例えば、須和名祥子さんって何者だったの?ラストの意味深な終わり方で結局謎のまま。あと<主人>と<機構>も。資金源とか正体とか。犯人も何故10億円も必要だったのか、もっと描写があっても良かったのでは??
あと関係ないけど、中盤の関水美夜に萌えを感じた。