筒井康隆編『'71日本SFベスト集成』
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1980/11/01
- メディア: 文庫
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あらすじ
(略)
筒井康隆が編纂した年間ベストアンソロジー。これはすごい。捨て作品や評価が偏るであろう作品がほぼ無い、完璧なアンソロジー。多数の精力的な作家が生まれた同時代性と選者の眼力に唸る。半村良や藤子不二雄のコミカル、小松左京や永井豪のホラー、荒巻義雄の幻想、すべて高品質のSFとなっている。初見の作家では、高齋正の車への愛情と終末SFを高次元で融合させたペーソスあふれる作品が特に印象的だった。最大の収穫であると同時に、この年の白眉であろうと思う。
(追記:カジシンは既読なので割愛。広瀬正も既読のはずだったんだけど、全く覚えてなかったので読んだ。面白かったのに、なんで忘却なのか!?)
(追記2:光瀬龍はタイトルは前から知ってて期待してたけど、期待が大きすぎたか?時代物とSFが他の作品ほどシックリ絡んでいない気がする)
(追記3:永井豪はなんだこれ?タイトルからスラップスティックなマンガかと思ったら、ドえらいホラーだった。これが少年誌初出とは。少年少女にどれほどトラウマを植え付けたことか。ヒドイ!!)
- 半村良「農閑期大作戦」
- 眉村卓「真昼の断層」
- 星新一「使者」
- 小松左京「保護鳥」
- 光瀬龍「多聞寺討伐」
- 藤子不二雄「ヒョンヒョロ」
- 広瀬正「二重人格」
- 河野典生「パストラル」
- 梶尾真治「美亜へ贈る真珠」
- 永井豪「ススムちゃん大ショック」
- 高齋正「ニュルブルクリンクに陽は落ちて」
- 荒巻義雄「ある晴れた日のウィーンは森の中にたたずむ」
★★★★★