大森望責任編集『NOVA9』
NOVA 9 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
- 作者: 大森望
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2013/01/09
- メディア: 文庫
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あらすじ
完全新作アンソロジーシリーズ、最新刊。11人による12作。眉村卓、浅暮三文、斉藤直子、森深紅、田中啓文、小林泰三、片瀬二郎、宮内悠介、木本雅彦、谷甲州、扇智史
「《NOVA》シリーズの第9巻をお届けする。巻頭を飾るは眉村卓。シリーズ初、日本SF第一世代に属する作家の登場です。日本SF草創期を支えた第一世代から最新の第六世代まで、デビュー年に半世紀の開きのある作家たちが集って競作された新作短編12編、ごゆるりとお楽しみください」――大森望
まずは次の巻でNOVAシリーズが終了となるのが残念でならない!高水準のSF短篇の数々で楽しい企画だったのに。本書では、まず眉村卓の未だ現役ばりばりの独特の投球に驚嘆。あとは噂のメロン熊が本当にマジメに宇宙で活躍してて笑った!宮内悠介のスペース金融シリーズの面白さも安定しており素晴らしい。斉藤直子や田中啓文の脱力系の笑いを織り交ぜた本格SFもナイス。森深紅の異色SFと小林泰三の本格バイオSFも高水準。でも一番のお気に入りは、扇智史の拡張現実もののSFだったりする。なんたって、京都と百合!!!
- 眉村卓「ペケ投げ」
近頃、不思議なことが、ときどき起こっているようである
- 浅暮三文「晩夏」
ぱぴぷぺぽ一族の熱い時代
- 斉藤直子「禅ヒッキー」
お客さまサポートセンターの島袋さん、解脱す
- 田中啓文「本能寺の大変」
巨体がうなるぞ! 信長勝つか?明智勝つか?世紀の大決斗
- 森深紅「ラムネ氏ノコト」
詰まらぬ物事に命を賭した男が遺したものが、今や駄菓子屋で売られているのだよ
わたしは遺伝的に繋がりのないこの子たちを産む決心をした
- 片瀬二郎「検索ワード:異次元」「深夜会議」
そのとき密室でなにが起きたのか? 都会の恐怖譚、二本立て
- 宮内悠介「スペース蜃気楼」
アンドロイドの紳士の社交場、空飛ぶラスベガスでの大勝負
- 木本雅彦「メロンを掘る熊は宇宙で生きろ」
不当な拘束、不当な労働、不当な搾取が、鉱山惑星では行われている!
- 谷甲州「ダマスカス第三工区」
不可解な事故だった。この星の氷には、意思があるのか?
あなたの曲、すごく気に入っちゃって……だから、実験に使わせてほしいんです
★★★★☆