くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

円居挽『丸太町ルヴォワール』

丸太町ルヴォワール (講談社BOX)

丸太町ルヴォワール (講談社BOX)

あらすじ
祖父殺しの嫌疑をかけられた城坂論語は、変幻自在の論客が丁々発止の応酬を繰り広げる私的裁判“双龍会”の被告となる…容疑を解くためではなく、事件当日、屋敷の一室で二人きりの甘く濃密な時間を過ごした謎の女性“ルージュ”と再会する、ただそれだけのために…。(裏表紙より)

京大出身作家の京都小説ということで森見フォロワーかと思って手に取ったが、全然違った。騙された。というか良い意味で裏切られっぱなし。京都で秘かに語り継がれている私設裁判での法廷劇で、嘘偽造も何でもありながら、ホームズ役・ワトソン役・犯人役がめまぐるしく入れ替わる理論的推理合戦。序盤の会話劇はラノベ臭いかと思ったけど、中盤以降は相次ぐどんでん返しに目が離せなく心底楽しんだ。講談社BOXは微妙な判型で嫌いだったけど、これは意外な掘り出し物で本当に嬉しい!!
★★★★★