くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

ウィリアム・ギブスン&ブルース・スターリング『ディファレンス・エンジン(下)』

ディファレンス・エンジン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ディファレンス・エンジン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

上巻の感想で自分の世界史の知識の欠乏を嘆いたりしたけど、理解力も心許ないことをスッカリ忘れておりましたよ。巻末解説に言われないとラストの自意識が生まれるのとか分からないって。凄いのは分かる。感じた。でも若干自分の手には負えなかったね。だから感想も書きづらいよなー。
黒丸尚ニューロマンサー→難読」と思って恐れてたけど訳自体は読みやすかった。この勢いで『ニューロマンサー』にも手を出そうかなと思ってしまった。
無政府状態になるくだりやら「第五の反復」の展開やら最終章に至るまとめやら、やや唐突過ぎに感じた。別にハリウッド的展開を期待してるわけじゃないけどカタルシスが無いと言うか。エグレモントだっけ、暗躍してる風だったけど結局何してたのか理解できなかったし。大体「ラッダイト=反機械主義者」って本文中に記述あった?読了後に巻末解説見るまで何の事かサッパリだった。それともこれって世間の常識??主人公と思ってたマロリーも最後はフェイドアウトしていくし。あっ主人公はマロリーじゃなくて蒸気世界そのものだったのか、今気づいたわ。
取りあえずギブスンとスターリングの二人は、この世界観を思いついて纏め上げただけで大勝利と言う事は理解した。
追記→「森有礼」って「モリアリノリ」だったんだ、学生時代からずっと「モリアリレイ」と思ってた。
評価:★★★★☆