くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

北野勇作『どーなつ』

どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)

どーなつ (ハヤカワ文庫 JA Jコレクション)

不思議な話。一人称は「おれ」に統一されているのに、現在の話なのか、過去の話なのか、自分の話なのか、人工知熊の記憶なのか、だんだんと分からなくなってくる。
好きな話は『その一 百貨店の屋上で待っていた子供の話』『その三 火星に雨を降らせようとした女の話』『その十 溝のなかに落ちていたヒトの話』。好きな理由はそれぞれ『その一』は懐かしいような雰囲気(そしてグロテスクなところも)、『その三』はテラフォーミング、『その十』はエヴァ人類補完計画を見た後のような読後感が良かった。特に『その十』はラストが素晴らしく好き。
タイトルの『どーなつ』の意味は最後まで分からず。。。ドーナツ盤??真ん中が無い??