NOVA 1---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫 お 20-1 書き下ろし日本SFコレクション)
- 作者: 伊藤計劃,円城塔,北野勇作,小林泰三,斉藤直子,田中哲弥,田中啓文,飛浩隆,藤田雅矢,牧野修,山本弘,大森望
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2009/12/04
- メディア: 文庫
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「
大森望責任編集」とでっかく書かれているのは伊達じゃない!!全ての作品がそれぞれにレベルが高く、無駄な作品が無い。好きなのは
田中啓文「ガラスの地球を救え!」
藤田雅矢「
エンゼルフレンチ」
小林泰三「忘却の侵略」。
北野勇作は、TV出演以来「こんなSSじゃあ原稿料少ないだろうな」とか邪念ばかり出てきて真剣に読めなかった。『どうぶつ図鑑』売れなかったのか。
小林泰三は、
量子力学の
観測問題にまだこんな調理法があったのかと唸らせる。
藤田雅矢は、ダイチがいなくなるのが唐突過ぎるかとも思ったけど最後には泣きそうになった。
山本弘は、面白いんだけど最近
陰謀論を大人気なく叩きすぎなんじゃないかと思い始めた。
田中啓文は、初っ端の
南海電鉄から惹きつけられた。全編にわたって笑わせておいてラストシーンには感涙を浮かべた!!!
斉藤直子は、「花びら大回転」って聞いた事あるけど何の事やらとググってみたらそんなにエロい言葉じゃなくて拍子抜けした。けど話は良い。梓さんに癒された。
円城塔は、もういい加減ストレスになってきた。だって断片的にしか何言ってるか分からないんだもん。海狸が理論体系ツリーを切り倒してるイメージは素晴らしいんだけど。
飛浩隆は、今までの飛作品で一番好き。けどラストが…これがバラード的といわれる所以か。
伊藤計劃は、未完の作品の冒頭部分だけなんだけど面白そうな感じで途切れてるのが無念でならない。
★★★★★