くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

山田風太郎『明治断頭台』

あらすじ
明治の王政復古とともに復活した役所、弾正台。水干姿の優美な青年・香月経四郎と、同僚の川路利良は、その大巡察として役人の不正を糺す任に就いていた。とあるきっかけから、二人は弾正台に持ち込まれる謎めいた事件の解決を競うことに。いずれ劣らぬ難事件解決の鍵になるのは巫女姿のフランス人美女、エスメラルダが口寄せで呼ぶ死者の証言で…!?明治ものにして本格推理小説。驚天動地のラストが待ち受ける異色作。

米澤穂信先生の本や講演会で推されてたので拝読!ほんまに面白かった!連作短編で、最終章で各事件が見事に繋がって意外なラストに驚く!これはすごい!この構成は米澤作品でも『黒牢城』や『夏期』への影響を感じるね。『Iの悲劇』もまさに終章も類似性ある?!
明治新政府の役人汚職の監察機関・弾正台。香月経四郎と川路利良による捜査。そしてフランスから取り寄せた断頭台。断頭台と一緒に来たフランス美女・エスメラルダは経四郎に付き添って、神楽と口寄せで被害者の声で殺人事件を推理!?
川路利良は『るろうに剣心』にも出てた日本警察の父よね!
連作短編でそれぞれの事件を解決していって、さらにそこから最終章で一つに繋がる線。見事な構成の推理小説になってる。素晴らしい傑作!まさかこんなラストになるとは。歴史上有名な人物も多数出演してニクイ演出よ!いい読書だった!
米澤穂信先生のおかげで、山田風太郎ムーブメント来そう!『米澤屋書店』に大感謝です!