あらすじ
未来人がタイム・マシンのテスト用に過去でと送った、いらなくなったおもちゃ箱。それを偶然手にした兄妹の身に起こったこととは……ルイス・パジェットの幻の名作である表題作をはじめ、SF界の大御所ポールの初期の代表作「虚影の街」、異星からの恐るべき侵略を描くブラナーの「思考の谺」など、SF界きっての目利き伊藤典夫が惚れこみ翻訳した傑作の中から、SF評論の第一人者高橋良平が厳選した7中短篇を収録。
最近急にはじまった翻訳家・伊藤典夫のフィーチャー。まあ本書のように、過去のSFマガジンに埋もれた作品たちへ再びスポットライトが当たるのだから良い事だ!どれも佳作だが、ヘンリー・カットナーはいいね!ひとつだけ注文をつけるのなら、今の目から見た書誌情報&作者情報も付けておいてほしかった。浅倉久志の傑作選はなぜか角川文庫から出たが(早川ちゃんの怠慢?)、本書のように早川がちゃんと主導してるのは安心できる。「伊藤典夫翻訳SF傑作選」の二の矢の準備もあるとのことなので、盛り上っがっていってほしいなー!