くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

柳広司『ダブル・ジョーカー』

ダブル・ジョーカー (角川文庫)

ダブル・ジョーカー (角川文庫)

あらすじ
結城中佐率いる異能のスパイ組織“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの諜報組織“風機関”が設立された。その戒律は「躊躇なく殺せ。潔く死ね」。D機関の追い落としを謀る風機関に対し、結城中佐が放った驚愕の一手とは?表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、“魔術師”のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など5篇に加え、単行本未収録作「眠る男」を特別収録。超話題「ジョーカー・ゲーム」シリーズ第2弾。

3年前に買って、前巻も3年前に読み終わってるのに、本書いまごろです。ゴメンナサイw
前巻のときも書いたが、これだけの高度な頭脳戦を描きながら、滅茶苦茶リーダビリティ高くするする読めてしまう不思議。太平洋戦争開戦前夜の結城中佐率いるスパイ組織「D機関」。今回はさらに「日本陸軍と統帥綱領」「北支那前線と慰問団わらわし隊」「仏印進駐と援蒋ルート」「ドイツとナチス政権」「ロスの日系人真珠湾攻撃」など史実と密接に結びついたストーリイ展開もあり、非常にスリリング。ただ裏表紙あらすじやオビで散々煽っているライバル組織「風機関」があまりにも噛ませ犬で笑った。D機関の孤高の強さが際立ってOK。

★★★★☆