- 作者: ロバート・A.ハインライン,Robert A. Heinlein,森下弓子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1994/06/18
- メディア: 文庫
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あらすじ
そもそも一杯の酒につられて素性の知れぬ男の話なんかに耳を傾けたのが間違いだった。失業俳優ロレンゾが引き受けた仕事は、行方不明中の偉大なる政治家の替え玉役。やっつけ仕事のはずだったのに、いつのまにやら太陽系帝国の運命までも担うはめになろうとは。プライド高き三文役者の一世一代の大芝居、八面六臂の大活躍。ヒューゴー賞受賞作。
未読のハインラインを重点的に読もうと思って、まずはヒューゴー賞受賞作を手にとってみた!おもしろかった!太陽系帝国議会の野党第一党党首(元首相)が何者かに拉致され、失業役者のロレンゾが影武者に据えられるお話。政治の話中心でSFを舞台にしなくても通用しそうなストーリーだが、火星人など古色蒼然のSF設定も出てきたり中々楽しい。火星人の生態や習慣などの架空文化の構築に妙を感じた。ストーリーテリングも軽快でテンポよく、どきどきアリ感動アリでキャラクタも躍動してよかった!!やっぱりハインラインはイイネ!!
追記:印象に残ったセリフを引用してみる。「平和主義とは、進んで値を支払うことなく社会集団の恩恵にあずかろうとする―そうしてその不誠実さを輝く後光で飾ろうとする、まやかしものの哲学です」現代日本にも通じる言葉ですな。さすがハインライン先生!もっと作品読まねば!
★★★★☆