くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

エドモンド・ハミルトン『時のロスト・ワールド』

あらすじ
はるか1億年前、木星との大接近による壊滅の危機を迎えた惑星カタインから、未来へ向けて救援を求めるメッセージが放たれた。時を超えたこの悲痛な訴えを受けたキャプテン・フューチャーたちは、航時推進機を据えつけた《コメット》に乗り組み、驚異に満ちた過去の世界へと赴いた。

キャプテン・フューチャー全集、第四巻。今回は、併録の『透明惑星危機一髪!』は既読なので割愛。銀背版も持ってる『時のロスト・ワールド』を、この全集で。
『時のロスト・ワールド』終盤の怒涛の展開が熱かった!一億年前(恐竜時代)の人間(!?)からSOSを受けたフューチャーメンたちは、なんと時間遡行!まだ8作目なのに早くも破天荒すぎ。そして色々事故もあって30億年前の太陽系誕生の瞬間を目の当たりに!原始太陽に別の恒星が衝突し各惑星ができるシーンは圧巻。熱い!そしてラストの一億年の世界での、惑星カタインの崩壊とアステロイドベルトの誕生、木星の大赤斑と土星の輪の成因、など宇宙的スペクタクルの連続に興奮。現代の目から見ると、科学的に完全に古びている理論なことも忘れる。いやー凄かった!物語的には、敵キャラがしょぼくて、火星の魔術師くらいの大物が出てこないので、ちょっと小品になってしまっている。あと、ジョオン・ランドールがひとつも出てこないことも、大大大不満!!!SF界の名ヒロインなのに。
★★★★☆