森見登美彦『熱帯』 第一章「沈黙読書会」
- 作者: 佐山尚一
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森見先生のウェブ上無料文芸誌での連載、『熱帯』の第一章が終わったので、途中までの感想。まず、森見登美彦の『熱帯』の作中作として、佐山尚一の『熱帯』が出てきて、更にその作中作として更なる『熱帯』が出てくる、という入れ子構造が大変面白い発想。そして、佐山尚一の『熱帯』は、何となく現れて知らぬ間に無くなってしまうという、幻ようなの本という設定で興味が魅かれる。さらに最近の森見先生の傾向である淡々とした筆致が、横書きの文章なのにさらっと読ませて、心地いい。とりあえずまだ第一章が終わったばかりなので、今後の展開が大いに気になる。あと、この企画がアマゾンと組んで、架空の本であるはずの佐山尚一『熱帯』のデータをアマゾン内に作っちゃってるのも、遊び心があって楽しい。