- 作者: 森見登美彦,古屋兎丸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/01/28
- メディア: 単行本
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あらすじ
数式による恋人の存在証明に挑む阿呆。桃色映像のモザイクを自由自在に操る阿呆。心が凹むと空間まで凹ませる阿呆。否!彼らを阿呆と呼ぶなかれ!狭小な正方形に立て篭もる彼らの妄想は壮大な王国を築き上げ、やがて世界に通じる扉となり…。徹底して純粋な阿呆たち。7つの宇宙規模的妄想が、京の都を跋扈する。 (アマゾンより)
四畳半腐れ大学生ものの連作短篇集。特に「大日本凡人會」が白眉。くだらない非凡な才能の持ち主たちとラストの京都の雪の情景の対比が素晴らしい。「グッド・バイ」は、太宰の「グッド・バイ」のオマージュか。本家に比べて主人公のひねくれ具合がモリミ大学生らしい。森見作品は「マジックリアリズム」と言われる事があるけど、本書は全体的に「魔術的」部分がいつもより強めに作用しているように思う。あと意外に古屋兎丸氏の絵が四畳半阿呆にマッチしててGOOD!!
★★★★☆