謎を解き明かしてスッキリではなく、ビターな残り香と共に物語が終わる、いつものよねぽ節が
古典部でも遺憾なく発揮されており、大変満足。そんなことより今回も「摩耶花ちゃんマジ天使」って書こうと思ってたら、里志と摩耶花が遂にお付き合いを始めただと。これは居ても立ってもいられないぜ!!里志になら摩耶花を任せられる。これはもうすぐ文庫化する『
遠まわりする雛』の「手作りチョコレート事件」も再読しなくてはいけないな。一方、ホータローの省エネ主義にも変化が見られ、千反田さんとホータローのふたりの距離はこれからどうなるんだろうか。と真面目な感想が一段落した所で、しょうもない話を。高校生の体操着が、男子がハーフパンツなのに、女子がスパッツっておかしくないか??そんな高校無いだろ。よねぽ流のサービスカットか??他にも疑問が。それはこの表紙。この絵はどう考えても
古典部にはおかしいだろ。この千反田さんらしき人の背中からエクトプラズムみたいなの放出されてるの何だよ。そういえば、判型も『クド』『雛』と『概算』でバラバラだし。まだ疑問、今度は内容に関して。マ
ラソン途中でのろのろ歩いてたホータローに一年の時のクラスメイトが「真面目の走れよクソが」と暴言を投げるくだりがあったんだけど(166頁)あれはなんだったのか??伏線かと思ったけど、そんなでも無かったし、投げっぱなしで不気味だった。最後に細かな所で気になった所。クラブの新歓の幟でサッカー部のが「あと一人で
11人いる!サッカー部」ってのだったけど(35頁)、2001年の高校生サッカー部員が絶対に『
11人いる!』のネタなんか知らないって(笑。ネタといえば、講堂でのクラブ紹介で里志が言ってたネタ「工作部の金槌の音が『テンカトッタ、テンカトッタ』と聞こえて」(33頁)ってのは、以前によねぽブログで自身のネタにしてたやつだよね、確か。何かの
推理小説賞の発表の前に道を歩いてたら「テンカトッタ」と工事の音がして、これは賞獲れる、と思ったら見事に落選した、とかいう話だったはず。今は削除されてるけど。ああ何かまとまりの無い長文感想にしてしまったけど、存分に楽しんで大満足な1冊でした!!
★★★★★