くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

円居挽『日曜は憧れの国』

あらすじ
内気な中学二年生・千鶴は、母親の言いつけで四谷のカルチャーセンターの講座を受けることになる。退屈な日常が変わることを期待して料理教室に向かうと、明るく子供っぽい桃、ちゃっかりして現金な真紀、堅物な優等生の公子と出会う。四人は偶然にも同じ班となり、性格の違いからぎくしゃくしつつも、調理を進めていく。ところが、教室内で盗難事件が発生。顛末に納得がいかなかった四人は、真相を推理することに。性格も学校もばらばらな四人が、カルチャーセンターで遭遇する様々な事件の謎に挑む! 気鋭の著者が贈る、校外活動青春ミステリ。

円居挽って、特殊法廷&変則推理バトルと違う、王道も書けるんやねw 創元推理文庫ということで、王道の日常の謎ミステリ。カルチャーセンターのお試しチケットで出会った四人の女子中学生。それぞれが全く違った性格で、それぞれに美点と欠点を持ってるんだけど、それぞれが性格に思い悩む。連作短篇で、それぞれの話でそれぞれの子が活躍し、美点を見つけて自分を確立していく。繊細な心の動きと、それにスポットを当てていく構成も巧い。やっぱり円居挽はいいね!!
★★★★★