くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

卯月亜矢『遺跡守護者』

遺跡守護者 (ファミ通文庫)

遺跡守護者 (ファミ通文庫)

あらすじ
古代遺跡を舞台に贈る、ミステリアスファンタジー!古代魔法遺跡が集中する遺跡破りのメッカ、カンツァー王国。遺跡を巡る旅をしている不運な戦士ロディとリーゼンハイト教団の神官で幼馴染のライシャはその道中、辺境警備官コルナや凄腕の遺跡破りダナウ、そして心が欠けた、人形のような少女ノイと出会う。ノイと行動を共にすることにしたロディたちは、やがて彼女に秘められた大いなる謎に巻き込まれることになってしまい……!古代遺跡を舞台に贈る、ミステリアスファンタジー。ミライショウセツ大賞優秀賞受賞作。

面白かった!読書メーターで仲良くさせてもらってる方がデビューなされた作品なんだけど、その贔屓目抜きにしても楽しかった。作者自身が90年代の『スレイヤーズ』風を目指したと語っているように、往年のコミカルファンタジーの香りタップリで、直撃世代としては非常に楽しかった。ネット上の感想を漁っていると、古臭いとの批判が多いが、それは全くの的外れ。あえて言うのなら、そういうミスディレクションを起こしてしまった編集者サイドの采配ミス。静謐な雰囲気の表紙イラストは非常にレベルが高く内容にも沿っているのだが、第一印象を誤認させる。帯の惹句(≒上にコピペしたあらすじ)もねー。ラノベジャケ買いする人からしたら、誤解もむべなるかな。これは作者さんからしたら、アンラッキーだったかも。コミカルなキャラクタと細かな世界観がしっかり構築されており、かなり好きな作品なんだけどなー!!
★★★★☆