くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

早川書房編集部編『海外SFハンドブック』

あらすじ
SFに興味があるけれど、どの作品から読めばいいかわからない人、読書の幅を広げたい人、最近のSFはわからないと思っている人、そしてもちろんSFが大好きなあなたへ―本書は『ソラリス』から『火星の人』まで海外SFの新たなスタンダードをご紹介したガイドブックです。巨匠の作品から最新の必読作まで全100冊を選定し紹介するガイド、SF作家のエッセイ、完全保存版のハヤカワ文庫SF全作品データを収録。クラーク、ディックから、イーガン、チャン、『火星の人』、SF文庫2000番『ソラリス』まで。主要作家必読書ガイド、年代別SF史、SF文庫総作品リストなど、一冊で海外SFのすべてがわかるガイドブック最新版!

これを読むとSF1000冊分を読み終えたのと同じだけの徳を積めるとかウワサの海外SFハンドブック。なかなか読み応え充分だったけど、前作『新・SFハンドブック』と比べると若干物足りない気も。長谷敏司×藤井太洋の対談はこの年代ならではのSF文庫トークで楽しめたし、日本人作家によるマイスタンダードSFを紹介するエッセイも面白かった。しかし紹介する海外作家が現代のスタンダード(ハヤカワが売ろうとしてる品切れじゃない作家)に偏っているのが疑問。ハヤカワの中では、シマックやファーマーはオワコン作家ということなのかな?巻末のハヤカワ文庫SF全リストも、作家順リストから刊行順リストに変わっていてガッカリ。これじゃあSFMでの全レビュウ企画と一緒じゃんよ。あと一部の書評家の文章も疑問。フクシマとかと絡めて、独りよがりの評論に見えた。もっと初心者の興味を惹くような文章にしようよー。