くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

クリフォード・D・シマック『愚者の聖戦』

愚者の聖戦―シマックの世界〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

愚者の聖戦―シマックの世界〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

あらすじ
頭がたりないと、村のみんなから馬鹿にされてきた男に、ある日突然、不思議な力が身についた。魚を釣り針までおびきよせ、火のないところに煙をたたせる。何でもできるその力で、彼がやったことは……「愚者の聖戦」、月々たったの4ドル16セントで、湖岸地帯の豪邸が借りられる、こんなうまい話はない、人々はあらそって契約したのだが――住宅問題のすばらしき(?)解決策「カーボン・コピー」、田舎町に漂着した植物型異星人と、一人の中年男との心暖まる交流を描いた「緑の親指」など、巨匠が詩情豊かに綴りあげた傑作SF六中篇を収録する《シマックの世界》第二弾!

《シマックの世界》と銘打たれたクリフォード・D・シマックのSF作品集・第2巻。1巻と同様に、シマックらしいアメリカの片田舎の牧歌的な雰囲気と素朴なSFのエッセンスが見事にマッチしている。楽しい。2巻は、コミカルかつビターなオチを用意している作品も多くあり、かなり好きだ。特に白眉「カーボン・コピー」の、月々4ドルで湖岸の豪邸が借りられる秘密で引っぱってホラ話なSFのオチの付け方はもうノリノリで書いたんだろうと想像できて、かなり楽しい。それにしてもシマックさんは異空間ネタが好きねえw

  • ほこりまみれのゼブラ
  • カーボン・コピー
  • 建国の父
  • 愚者の聖戦
  • 死の情景
  • 緑の親指

★★★★☆