2010-06-19 スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』 小説 感想 ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)作者: スタニスワフ・レム,飯田規和出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/04メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 377回この商品を含むブログ (152件) を見る森見登美彦先生の新刊『ペンギン・ハイウェイ』のモチーフとして使われ、先生が何度となく精読なされた大好きな作品と聞いたので、あわてて積読本棚から探してきた。異質で未知の知性体との接触を描いていて、知性体側が人類側に使者として女性を送り込んでくるということで『エウレカセブン』のような相互理解の為のチャネルの役割を果たすのかと思いきや、人とソラリスの理解の間には圧倒的な断絶しかない。宇宙での生命体とのコンタクトだけでなく、ハリーやケルビンの愛と苦悩を書いた哲学的SFでもある、傑作。 ★★★★★