くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

ジョー・ネッター『ブッカケ・ゾンビ』

あらすじ
美しい妻と娘に囲まれ、満ち足りた生活を送る男には、やめられない悪癖があった。エロ動画だ。今日もまた家族の目を盗んでアクセスしたポルノ掲示板に大ニュース。憧れのセクシー女優が主演するAVがこの町で撮影され、エキストラ男優を募集しているのだ。家族に知られたら終わりだが、あの女優にブッカケる機会を逃す手はない!しかし、撮影現場の墓地で起きたのは――そう、ゾンビの襲撃だ。食人集団も現われ地獄と化した町を行く彼の、そして愛する妻子の運命は?超絶エログロ・ホラー。

スシ、テンプラ、フジヤマ、ゲイシャ、ニンジャと並ぶ海外でも通じる日本語「ブッカケ」。そのブッカケが日本に帰ってきた!しかもゾンビになって!?よくこのお下劣が翻訳されたもんだ!出版社の英断に拍手!
妻と娘を愛する平凡な主人公。しかし伝説のポルノスターが復活するという話に居ても立っても居られず、撮影会に応募。その撮影がゲスの極み。墓場に女優を埋めて、顔だけ出してるところに「ブッカケ」。この発想、アホすぎやろ!?そして撮影現場を突然襲うゾンビ。血もアレも飛び散るし、アレはゾンビに噛みちぎられるし。やがて逃亡劇。途中で、ネクロフィリアの墓守やカニバリストの市長など醜悪なキャラクタばかり出てくるし。よくここまでゲスい話を書いたもんだ。最後は家にたどり着くが……。これは家族愛なのか?よくもこんなグチャグチャな話を出したな!?
とりあえずB級ホラーを楽しめる、変な話が好きな人にはオススメ!
これを出版してくれた扶桑社文庫に拍手!そしてこのユーモアを織り込んだ見事な翻訳にも拍手!