2019-12-19 芦沢央『今だけのあの子』 小説 感想 今だけのあの子 (創元推理文庫)作者:芦沢 央発売日: 2017/04/12メディア: 文庫女子同士と軋轢と友情を描いたミステリ短編集。結婚式の招待状が一人だけ届かないとか、嫁姑問題とか、トラブルが起こりつつも、それが日常ミステリ的に晴れることによってスッキリしたビジョンを見せてくれる。とくに「帰らない理由」「願わない少女」のオチの意外性が楽しかった。「答えない子ども」のマウントママさんの描写もさすがイヤミスを得意とする作家さんだなーと感心。しかし交通事故をただの悲劇ガジェットのようにもてあそぶ姿勢はちょっと閉口してしまった。