くじら座タウ星府立大学SF研究会

主に読書(SF中心)について書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。

万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)

あらすじ
かのこちゃんは小学1年生の女の子。玄三郎はかのこちゃんの家の年老いた柴犬。マドレーヌ夫人は外国語を話せるアカトラの猫。ゲリラ豪雨が襲ったある日、玄三郎の犬小屋にマドレーヌ夫人が逃げこんできて…。元気なかのこちゃんの活躍、気高いマドレーヌ夫人の冒険、この世の不思議、うれしい出会い、いつか訪れる別れ。誰もが通り過ぎた日々が、キラキラした輝きとともに蘇り、やがて静かな余韻が心の奥底に染みわたる。

小学一年の女の子・かのこちゃんのほのぼのとした視点から瑞々しい筆致で出会いと別れを描く小品。マキメ作品といえば、奇想天外なアイデアを大長篇で書く(はじめ謎で引っぱって中々話が動かないw)イメージだったが、見事に裏切られた。小気味よく話が進んでいき、お馴染みのエブリデイマジック的な要素も入れつつ、この喪失感とそれに連なる成長を書く。こんなにも夫婦愛と喪失感と余韻で胸が苦しくなるお話を書いていたとは、びっくり!
追記:叔母が何か本を貸してと頼まれてこれを手に取ったのだが、エブリデイマジックというか現実以外のファンタジーorSF要素が入ってたら叔母はムリらしいんだよなー。これどうなんだろ。これくらいのスパイス程度なら大丈夫かなー。泣けるええ話しだしOKか。
★★★★☆