くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

高田郁『みをつくし献立帖』

みをつくし献立帖 (ハルキ文庫 た 19-9 時代小説文庫)

みをつくし献立帖 (ハルキ文庫 た 19-9 時代小説文庫)

あらすじ
大好評「みをつくし料理帖」シリーズで登場した料理をあなたのご家庭に!! 「はてなの飯」「ありえねぇ」など、本編ではご紹介出来なかったレシピを初公開、澪がつくり出す料理を著者自らが完全再現。また、つる家の間取り図や書き下ろしエッセイなど余すところなく収録。そして、ここでしか読めない、澪と野江の幼き日の思い出を描いた書き下ろし短編小説「貝寄風」を特別収録した豪華なレシピ本。「みをつくし料理帖」ファン待望の一冊!!

みをつくし料理帖》シリーズの箸休め的な一冊。作中の再現料理はすべて高田郁先生自身が作られて写真撮影したとは、すごい完璧主義ぶりだがそれも先生の生真面目さが表れてイイ。ミニエッセイも創作秘話が垣間見れてイイ。新旧つる家のイラストも、江戸の空気感と登場人物たちの息遣いが感じられてイイ。巻末短篇は、澪と野江の子供時代の一コマ。なにげない大阪の風俗習慣が勉強になる。そして、澪の予期した悲しみが、現実にはそれ以上の運命の嵐に翻弄されているのを読者は知っているので、胸を苦しくさせる。
★★★★★