1959年の創刊された早川書房の「S-Fマガジン」は、海外作品の翻訳や才能ある若手の才能を次々に紹介し、日本のSF界に大きな足跡を残してきた。その「S-Fマガジン」が、今年で創刊50周年を迎える。
これを記念したイベントが11月25日から、東京・渋谷地区で次々に開催される。日本のアニメ、マンガ、そしてそこからさらにガレキ、フィギュア、コスプレなどに広がる日本のポップカルチャーに、多大な影響を与えてきたSFをいま一度振り返る。まず、注目したいのは、11月25日から渋谷パルコで開催される特別展「SF50展」。11月25日から12月9日までの第1弾と12月10日から12月27日までの第2弾の2部に分けて行われる。
第1弾は、早川書房『S-Fマガジン』50年の歩みである。創刊号から50年間の『S-Fマガジン』の表紙をフラット・パネルディスプレイによるデジタルサイネージで展する。長い日本SFの歴史を感じさせるだけでなく、SF小説と切り離せないSFイラストレーションの歩みも一望するものになる。
また、SFアートの第一人者加藤直之さんのイラストも、特大高精細プリントにて再現する。このほかカメラで撮影したアヤカ・ウィルソンさんのAR(拡張現実)デモ展示など、展覧会自身がサイエンスを感じさせるものになる。
第2弾は50周年を記念して発売されるアートブック『Sync Future』にフォーカスした展覧会となる。『Sync Future』は、当代きってのアニメーターやクリエイターのコラボレーションが話題を呼んでいる一冊だ。
こちらもデジタルサイネージで、『Sync Future』に掲載されたイラストを展示する。イラストのリトグラフ展示や渋谷パルコ限定仕様『Sync Future』特装本の販売も行う。アートからSFを感じさせるものになるだろう。12月19日には、アニメ美術監督のベテラン山本二三さんによるワークショップ「アニメーション美術の現在と未来が行われ、11月26日20時からは「SF50展」会場の渋谷PARCOを経由して東京のレトロフューチャースポットを巡るイベント「ナイトペダルクルージング“Sync Future Ride”」を開催。
12月8日には、Sync Future掲載イラスト立体変換バージョン特別展示企画を予定するなど、SFから様々なカルチャートレンドにウィングを伸ばす。期間中、渋谷界隈では、「S-Fマガジン」を切り口に、いろいろな体験が出来そうだ。
行きたいー!!!渋谷遠すぎ。。。今月と来月発売のSFMの50周年記念号も楽しみ。
『僕らを育てたSFのすごい人 柴野拓美インタビュー』
日本SF界の重鎮・柴野拓美氏に長時間インタビュー。戦争中の体験、銚子事件やCBA騒動など日本のUFO研究会の創成期のエピソード、多くのSF作家を輩出したSF同人誌『宇宙塵』の歩み、『宇宙エース』『ガッチャマン』『テッカマン』など60〜70年代のテレビアニメの裏話、日本SF大会の誕生、海外SF翻訳などなど、貴重な歴史的証言が満載です。