- 作者: 太宰治,解説:安藤宏,総解説:黒古一夫
- 出版社/メーカー: 柏艪舎
- 発売日: 2009/04/30
- メディア: 単行本
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まず「ヴィヨンの妻」。夫がお金を盗んでも、見知らぬ客に強姦されても、表面上平然と強く生きてるのが不思議だった。けど、強姦のくだりの冒頭で、「あぁ神様」ってなかんじに一瞬弱さを見せた時に痛々しくってグッっときた。こんな短篇をどう映画化したのか気になる。
次「パンドラの匣」。太宰のユーモア側面が出てる話って本当に面白くて好み。竹さんとマア坊のダブルヒロインのフラグを「僕は新しい男だ」とか思い込み理論を並べてことごとく叩き壊していくのが、「何でやねん」と突っ込みつつも楽しい。でも何故か読後清々しい気持ちになる。書簡だけの小説ってのも面白い。映画の公式サイト見に行ったら、竹さん→川上未映子、マア坊→仲里依紗のキャスティングは何か違うと思った。竹さんは美人、マア坊は可愛い、っていう原作に準拠してもらわないと。そんな中、固パン→ふかわりょうだけは何故かピッタリな気がしたw
ヴィヨン→★★★☆☆
パンドラ→★★★★☆