くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

飛浩隆『グラン・ヴァカンス 廃園の天使Ⅰ』

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

物語はグロテスクで残酷でいて美しい。文章は精錬されっていて巧くこれもまた美しい。SFの賞やランキングで上位に来るのは理解できる。これもSFの1つの形だろう。だがしかし自分がSFに求めているものは、センスオブワンダーっていうの?誰もが思いつかないような発想、科学に裏打ちされた展開なのだ。なんといっても自分の最初のSF体験はジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』なのだから。その点では自分と飛浩隆とは相性が合わないのかもしれない。(ただ単に自分に美しいものを味わう能力が欠けているだけなのかもしれないが。。。)
あと解説でネタバレしすぎだと思う。あとがき&解説を先に読んでしまうタイプの人は要注意。
次巻『ラギッド・ガール 廃園の天使Ⅱ』もいつか読む予定。
それにしても美しいな。表紙も。Jコレクション版も良いけど文庫版も良い。