くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

夕木春央『方舟』

あらすじ
9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。
イムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

この終わり方よ!これは想像してなかった!やられた!
興味本位で山中の謎の地下施設を訪れた大学時代のサークルメンバー。そこに道に迷った一家。暗くなり地下施設で一夜を過ごすことに。そのとき地震で出入口が封鎖。さらに地下水の水位が段々上がってきた。そこで起こる殺人。地下施設から脱出するためには誰か一人を犠牲にしなければならない。ここは犯人に犠牲に。果たして何のための殺人で、犯人は犠牲になってくれるのか?
この緊迫感よ!設定のアイデアがすごい!キリキリする。そしてラストの!なによこの発想!嫌な後味よ!まるで黒い「たったひとつの冴えたやりかた」や!このやりかたは、ほんまに想像できなかった!やられたね!