くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

米澤穂信『本と鍵の季節』

本と鍵の季節

本と鍵の季節

あらすじ
堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。
放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。
爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

亮人::どぅおもー!漫才風読書感想でーす!
使い魔・ゲンキ君::今回は、米澤穂信先生の新刊『本と鍵の季節』だガル!!
亮人::どうでもいいけど最近、米澤穂信先生本人にTwitterフォローされてビビったわwwオレからフォローは前からしてたけど、先生からフォローされるとは思ってなかった!?
ゲンキ君::それは驚きガルね!?
亮人::先生のRTをオレも再RTしただけなんやけどなー。でも嬉しいんやー!!これからも先生のファンを続けていくで~!!
ゲンキ君::ということで本書。高校の図書委員である堀川次郎と松倉詩門が図書室に持ち込まれる謎を解き明かしていく日常ミステリ連作短編集だガル。
亮人::雑誌掲載時に数編は読んでたんやけど、まさか全部が繋がったらこうなるとは!?
ゲンキ君::図書室での単発の謎の推理を重ねていく。そしてその一つ一つが最後の大きな謎を解くのに全てがカギとなり、この結末に繋がるのは流石だガルね~。
亮人::憧れの先輩が祖父の残した金庫の暗号を解いてくれと謎を持ち込んでくる「913」、連れ立って行くことになったオシャレ美容室の店内の様子が何かおかしくて推理する「ロックオンロッカー」、不良の兄の職員室侵入の疑惑を晴らしてほしいという弟からの依頼「金曜に彼は何をしたのか」、自死した生徒が遺書を挟んだはずの最後に読んでいた本を探る「ない本」、どれも真っすぐには終わらずにビターな後味を残すねんな。これぞ米澤穂信先生!!
ゲンキ君::そして最後の「昔話を聞かせておくれよ」と「友よ知るなかれ」で堀川次郎と松倉詩門自身の謎に向き合うことになるガル。
亮人::まさか図書室の日常の謎と思ってたら、こんなにシリアスな終着点まで来てしまうとはなー。
ゲンキ君::やっぱり米澤先生は青春のキラキラだけじゃないシリアス面を描くのが上手いガルね!
亮人::素人探偵が首を突っ込んで相手の秘密を明かすという破廉恥さに逡巡するのも、多くの米澤作品に共通するテーマだし、読み応えがあるわ!
ゲンキ君::米澤先生の美点が集まった、新たな代表作といってもいい作品だったガルね!!
亮人::はーい、漫才風読書感想なのに今回はまだ一回もボケてないから、最後に謎かけ行くで~ww
ゲンキ君::これまた唐突ガル。。。
亮人::本書とかけて!
ゲンキ君::『本と鍵の季節』とかけて?
亮人::「冬の日本海へ温泉旅行に行ったOL三人組が夕食をいただきながら思わず口から出てしまった言葉」ととく!
ゲンキ君::「冬の日本海温泉」ととく?そのこころは??
亮人::どちらも「ホント蟹の季節」とつぶやくでしょうwwおあとがよろしいようで!!
ゲンキ君::OL三人組とかムダな設定いらないじゃないかガルー?本当にご主人はバカだガルね!
亮人::これだけネタ出てくるの待ったらバカにもなるよね!蟹だけに「待つバカに(松葉蟹)」なんちゃってww
ゲンキ君::もうやめさせてもらうわん!ガルガル!!

収録作品

  • 913
  • ロックオンロッカー
  • 金曜に彼は何をしたのか
  • ない本
  • 昔話を聞かせておくれよ
  • 友よ知るなかれ

★★★★★