くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

今村昌弘『屍人荘の殺人』

屍人荘の殺人

屍人荘の殺人

あらすじ
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。合宿一日目の夜、映研のメンバーたちと肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。緊張と混乱の一夜が明け―。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった…!!究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!奇想と本格ミステリが見事に融合する選考委員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作!


(今回は、いつもの漫才風読書感想から趣向を少し変えて、アンジャッシュの勘違いコント風読書感想にしてみました!オレが渡部役で、ゲンキ君が児嶋役で)
(『屍人荘の殺人』の最大の仕掛けのネタバレがあります。御注意ください!)


亮人::あーもしもし?ゲンキ君?
使い魔・ゲンキ君::御主人!!どこに行ってるガルか!?探してたんだガル!!まだまだ用事が山積みなのに!!
亮人:: 声が大きいよ。しー!ジグソーさんやで。(註:大阪天神橋筋のSFとミステリの専門古本屋・ジグソーハウスさんのこと)
ゲンキ君::しーじぐそう?屍人荘!?なんでそんな所に行ってるガル?!いまニュースで大変な事件が起こってるって言ってたガル!!
亮人:: いやー、祭りが近いからか周囲は準備でイッパイやよ。(註:天神祭)
ゲンキ君::ゾンビでイッパイ?!ゾンビテロがあった、フェス(祭り)が近いから!?なんでそんな所に行ったんだガルー!!
亮人:: 古本屋で本もイッパイ買ったよ。エッセイが多めかな。エッセイは居間の雑音の中でも気軽に読めるからイイネ。この本もリビングでっと
ゲンキ君::living dead!?!?やっぱりゾンビがいるガルか!!たしかに『屍人荘の殺人』の本は、館内見取り図やクローズドサークルなど本格ミステリの枠組みで作った上に、クローズドサークルになった理由にゾンビという強烈な新しい風を吹かして、今までにない傑作に仕上げてたけれども!御主人も何でゾンビの所まで行ってるガルー?!
亮人:: あとコマツの不死身怪物もおったわー!(小松左京の不死身怪物SF短篇が収録されてる『神への長い道』を手に取りながら)
ゲンキ君::児嶋だよ!!って児嶋じゃないわ!!児嶋役をやってるだけで、ゲンキ君だガル!!そもそもゲンキ君は怪物になってないわ!!
亮人:: 小松左京といえば名作『果しなき流れの果に』もあったわ。ラストシーンの縁側に座布団しいての男女の語りが名シーンやよね!ああいうデートいいよね?どう?お座布デート?(註:古い大阪弁船場言葉で、座布団のことを「おざぶ」と言う)
ゲンキ君::『ドーン・オブ・ザ・デッド』!?!?やっぱりあの名作ゾンビ映画みたいな状況に今巻き込まれてるんだガルね?!たしかに『屍人荘の殺人』の本でも、新旧のゾンビ映画の要素を取り入れながら、大ネタのトリックにゾンビを巧みに使ったハウダニットホワイダニットで仕立てており、大変感心したけれども!なんで御主人がそんな目に!?
亮人:: これは扉が破れてるなー。(扉絵の部分が破れている本を手に取りながら)
ゲンキ君::扉が破られたー?!?!早く逃げるガルー!!屋上に!!早くバリケードを!!ガルー!!
亮人::よし 今日はこのへんで。古本に存分にかまけたし、満足や!
ゲンキ君::ゾンビーにかまれたー?!?!もうダメだ。御主人。。。終わりだガル。
亮人:: じゃあそろそろ帰るわ!スグにそっちに行くわー!
ゲンキ君::来るなー!!


(おわり)


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