くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

豊田有恒『退魔戦記』

あらすじ
時まさに文永十一年(西暦1274年)夏、外敵蒙古襲来を目前に風雲急を告げる四国伊予の浜辺に、一隻のタイムマシンが着陸した。中から現れた三人の未来人は、土地の領主・河野通有に向い蒙古撃退の助力を申し出る。彼らの歴史に寄れば、蒙古は元寇を端緒として二本を征服、さらに全世界を制覇したという。その圧制に耐えかねた彼らはついに歴史改変の意志を固め、はるか七百年の時の彼方へと逃れ来たのであった。運命の十月二十日をめざし、未来人と鎌倉武士との奇妙な共同作戦がかくして開始された……!得意の歴史テーマに作者会心の筆をふるった力作長編!

亮人::豊田有恒先生のタイムパトロール物の時間SF『退魔戦記』を読んだでー!
使い魔・ゲンキ君::今回読んだハヤカワ文庫は、今年2月に難波の山羊ブックスさんで買ったものガルな!
亮人::ちなみに、角川文庫版も持ってるんやでw
ゲンキ君::2年ほど前に角川文庫を買ってたクセに、ハヤカワ文庫も欲しくなったんだガルね!?
亮人::はいスイマセン。コレクター心を分かってや〜w
ゲンキ君::ということで、内容へ行くガル。元寇の第一戦・文永の役の直前に、伊予の浜辺に謎の飛行物体が着陸するガル。
亮人::それが未来人のタイムマシンやったんやね。
ゲンキ君::なんとその未来人、蒙古・元の国が全世界を支配した七百年後の未来から来たって言ってるガル。
亮人::日本もモチロン元寇で負けて、蒙古に支配され続けてるんやなー。
ゲンキ君::ということで未来人は、日本を助けて、元寇を撃退して、やがて蒙古が衰退するよう、歴史を変えるためにタイムマシンで鎌倉時代に来たガル。
亮人::歴史を変えようとするからには、未来蒙古のタイムパトロール「時間巡邏隊」も追ってくる。果たして、未来人に戦闘訓練された鎌倉武士たちは、文永と未来の二つの蒙古軍団を相手に勝つことができるのか?!
ゲンキ君::まあ大味っちゃあ大味だけど、ダイナミックで面白かったガルな!
亮人::とくに言葉遊びが面白いわ!「タイムマシン」が「退魔船」だったり、豊田有恒のこの軽妙な言葉づかい、大好きだわ!
ゲンキ君::あと、鎌倉武士たちがカワイイかったガル!
亮人::未来の船の機能的な内観に対して、「彫刻や漆塗りなどの装飾もない」「美的感覚がない」と切り捨てて、勝手に熊の毛皮を敷いて、殿様の居室状態にしたりw
ゲンキ君::あと鎌倉武士たちが、大三島明神を心酔してるのも面白かったガル。
亮人::敵に捕らえられたとき、鉄格子に流れてる電流を「雷電の気が走っている」と説明されて、「われらの神、雷の大三島明神についに見放された」と絶望したりw でもその後、味方に連絡する無線を「雷電の波を使ってる」と説明されたら、「大三島明神はやはり我らに付いてくれている!日本こそ神の国だ!」と一喜一憂したりw
ゲンキ君::仕舞いには、甲冑姿で抜刀して宇宙遊泳までしだすガル!
亮人::これが意外に未来兵器の未来蒙古軍団に有効だったりw鎌倉武士の勇士を堪能したわ!!
ゲンキ君::最高に楽しい歴史エンタメだったガルな!!
亮人::最後に一つ、謎かけを。
ゲンキ君::またガルか?
亮人::「元寇」とかけて!
ゲンキ君::「元寇」とかけて?
亮人::「ゲンキ君の健康診断」ともかけて!
ゲンキ君::!?!?「ゲンキ君の健康診断」ともかけて?
亮人::「名探偵ケンが真相を閃いた瞬間」ととく!
ゲンキ君::「ケンが真相を閃いた瞬間」ととく?そのこころは??
亮人::どちらも「げんちをとって(元、地を盗って/ゲン、血を採って/言質を取って)」「けんさする(剣、刺する/検査する/ケン、察する)」でしょう!!!
ゲンキ君::三重の謎かけ!?しかも力技だガルww
亮人::おあとがよろしいようで!!
ゲンキ君::ガルガル!!
★★★★★