- 作者: ラリー・ニーヴン,ジェリー・パーネル,小隅黎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1978/05
- メディア: 文庫
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あらすじ
SF作家大会の宴会で、ホテルの窓に腰をかけ酒をひと壜飲みほす賭をして、地上八階から落ちて死んだ作家、それがわたしだ。そう、わたしは死んだはずだった……その死んだはずのわたしが目ざめたのは、荒涼とした原野のまんなかだった。男がひとりそばにいた。ここは地獄の玄関口だとその男はいう。かくして、この男を案内者に地獄めぐりの旅をはじめたわたしを待っていたのは、まさにダンテの地獄篇そのままの想像を絶した残酷絵図の世界だった!ニーヴン、パーネルの気鋭コンビがはなつSF地獄篇!
SF作家がヒョンなことから地獄に落ちる話。地獄がダンテの神曲地獄篇と同じ地獄だったのだが、自分が死んだことを認められずに、遠未来の地獄ランドに飛ばされたと信じ込んでいる姿が滑稽で面白い。不死身(死んでるから)だったり悪魔だったりをSF的解釈で納得させようとしたり。地獄の案内人のベニトの意外性も面白かった。まさかアノ人が!?途中でヴォネガットの墓があって、さりげなくヴォネガットへの皮肉も織り交ぜてたり、小ネタ満載の読み応えのある地獄でした!
★★★★☆