くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

梶尾真治『杏奈は春町岬に』

杏奈は春待岬に

杏奈は春待岬に

あらすじ
初恋=最後の恋。この恋だけは、時空を超えると、信じている――。
春待岬に建つ洋館。そこに住む少女にぼくは恋をした。でも、会えるのは桜の咲いている間だけ。なぜなら彼女は、時の檻の中に閉じ込められているから。彼女を救い出すためには、クロノスを――。オールタイムベスト級の感涙作「美亜へ贈る真珠」から45年。タイムトラベル・ロマンスの帝王が満を持して放つ、究極の恋物語

毎年の桜の季節の約十日間しか現れない女の子。その女の子を救い出すために人生を捧げる男の子。同じくカジシンの『つばき、時跳び』と並ぶ時間ロマンスとの惹句が使われていたが、『つばき』のリリカルな涙を誘う感じとはまた違ったベクトル。女の子のために全人生を捧げる男の悲哀。主人公にしても兄にしても幼馴染にしても、結構キツイ物語だよなー。涙より、心が苦しくなった。
★★★★☆