くじら座ソーダ通信

主に読書(SFとミステリ)やアニメについて書きます。最近の読書感想は「漫才風読書感想」をやってます。カテゴリーから「漫才風読書感想」を選んで読んでみてください!

高畑京一郎『ダブル・キャスト(上)』

あらすじ
川崎涼介は、ビルの屋上から転落し意識を失った。見知らぬ家で目覚め自宅へと向うが、そこで目にしたものは、自分の葬式だった。浦和涼介は、帰宅途中に見知らぬ若者の転落事故に遭遇する。惨事に直面し気を失う涼介。不可解な記憶喪失の、それが始まりであった。川崎亜季は、まるで亡き兄のように振る舞う見知らぬ少年に困惑していた。だが彼女は知ることになる。自分に迫る危機と、自分を守ろうとする心を…。『タイム・リープ』に次ぐ高畑京一郎の名作、ここに文庫化。

10年近く前の学生時代に羽倉崎のブックオフで、高畑の初期三作『クリスクロス』『タイムリープ』『ダブルキャスト』が5冊セット300円だったので購入し、『タイムリープ』目的だったのでそれだけ読了して、残りは押入れに詰め込んでたの。まさか今読むとはwフォロワーさんにオススメされてなかったら、そのまま死蔵されてただろうに。しかしてこんなに面白かったとは!プロパーSFや(いまアニメやってる、似た設定の)『山田くんと7人の魔女』と比べると設定が発覚するまでがやや冗長にも感じるが、それは一般ラノベ読者に向けて仕方ないことか。しかしそれを気にさせないくらい面白い!シリアスなネタなのに軽妙な筆運びなのも高畑らしく、ぐんぐん読ませる。どう決着を付けるか、下巻に急ぎます!