タイム・リープ―あしたはきのう (下) (電撃文庫 (0147))
- 作者: 高畑京一郎,衣谷遊
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 1999/05
- メディア: 文庫
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あらすじ
ごく普通の女子高生・鹿島翔香は、ある日自分が『昨日の記憶』を喪失していることに気づく。そして、自分の日記を調べると、昨日の自分が書いたと思しき、見覚えのない文章があった。 「あなたは、今、混乱している…若松くんに相談しなさい。最初は冷たい人だと思うかもしれないけど、彼は頼りになる人だから。」 学校でも秀才の噂高い若松和彦は、翔香が一種の時間移動現象「タイム・リープ」に陥ったことを突き止め、時間のパズルと格闘していく。
学生のときに読んで以来の再読。記憶の通りもちろん傑作でした!70年代の『マイナスゼロ』80年代の『猫の尻尾も借りてきて』90年代の本作、10年に一度出ると言われている、時を行き来してパズルのように時間ロジックを組み立てながらリリカルなラブストーリーにも仕上げている名作時間SF(ちなみにゼロ年代は映画だけど『サマータイムマシンブルース』か?)。とくに「車に乗る奴」3のオマージュであるクライマックスの演出と、序章=終章のロマンチックでいてコミカルがよかった。当時は何書いてるか分からなかった「あとがきがわりに」も蛇足だが遊び心があって良い!まさに時間SFの歴史に残る一作!
★★★★★